今や世界人口の半数以上が、2か国語またはそれ以上の言語を毎日使っていると言われています。母国語以外の言語は、当然ながら世界共通語の英語になります。

残念ながら日本では、バイリンガル教育に関してはいまだに「まずは日本語だろう」という議論になり、結局多くの若者が英語で苦労しているというのが現状です。

実はバイリンガルには、単に2か国語が話せるというだけでなく、多くのメリットがあることが科学的に実証されているのです。

今回は、世界の大学で発表されているバイリンガルのメリットと、バイリンガル脳を作るために何から始めればいいかをお話したいと思います。

これまでに世界で発表されたバイリンガルに関する研究

まず、以前にバイリンガルについて発表された研究をご紹介しておきましょう。

米ノースウエスタン大学の研究では、「2か国語を話す人の脳は、1か国語だけを話す人の脳と比較して、音節を判別する能力に優れており、ざわめきに埋もれた音でも感知できる。

2か国語以上を習得した人は神経系統が微妙に変化することで脳の力が増し、複数の作業を同時に行ったり、物事の優先順位付けする能力が高まり、加齢による衰えにも強くなる」という結果が出ています。

また、モントリオール・マギル大学の研究では、「バイリンガルは問題解決の能力が高い、自由な発想力、他者に共感する能力に優れている」

ルクセンブルク健康研究センターの研究では、「2か国語以上話せる人能力は、記憶力の保護にも役立っている。話せる言葉が多いほど記憶力が良い」という結果が出ています。

fMRIを使ったモントリオール大学の研究

今回モントリオール大学で発表された研究では、1か国語を話す高齢者と2カ国語以上を話す高齢者を対象にfMRIを使って実験が行われました。

研究者達は、二つのグループの高齢者達に、対象物の位置などは無視して、色だけに集中するように指示をし、この情報を処理している間の脳をスキャンして調べたのです。

その結果、バイリンガル脳は、必要な情報を、他の情報にわずらわされることなく、素早く処理できることを発見したのです。

具体的に言うと、一か国語を話す脳は、前頭葉にある視覚、運動、そして干渉制御など複数の脳領域を使っていました。これは、単一言語脳が、情報を処理するのに、複数の脳領域を使用する必要があるということを示しています。

対照的に、バイリンガル脳は、視覚処理領域だけを効率的に使用していたのです。

バイリンガル脳は、脳をより効果的に効率的に使うことができるので、脳の老化を遅らせることができるのです。これは、日々二つの言語を管理する訓練がなせる業だと考えられます。

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