【re:START】エンタメ再始動へ向けて。

ぴあではエンターテイメント業界のキーパーソンにインタビューを連載していきます。

「音楽やラジオは人の心に寄り添える」#音楽を止めるな プロジェクト・松尾健司インタビュー(前編)#音楽を止めるな「投げ銭システムについて思うこと」J-WAVE松尾健司インタビュー(中編)に続く(後編)では、

外出自粛によって大きな打撃を受けたレストランなどの店舗やオフィスの取り組みを応援する「ACTION FOR TOMORROW」というプロジェクトについて、そして今の時代におけるラジオの役割について話を聞いた。

音楽業界とともにリスナーも大事な存在。リスナーの取り組みも応援したい

── J-WAVEではコロナ禍に直面した店舗やオフィスを応援する「ACTION FOR TOMORROW」というプロジェクトも立ち上げています。これはどういったものなんでしょうか。

松尾 もともとJ-WAVEには「TEAM J-WAVE」という仕組みがあるんですね。J-WAVEは普段からレストランやパン屋さんのようなショップ、あるいはクラフトワークしているようなオフィスで流してくれているところが多くて。そういうリスナーのお店を紹介する企画をやっていたんです。

松尾健司さん

「TEAM J-WAVE」に登録していただくと、「STEP ONE」という午前中のワイド番組で、レポーターがオフィスやレストランにお邪魔して、そのお店のサービスやメニュー、セールスポイントをレポートする。そういう企画をずっとやってきたんですが、そういったお店の中に、コロナの感染拡大を受けて新しい動きを始めたお店が沢山あったんです。

通常営業はできなくなったけれど、いろんな工夫をして、明日につなげている。そういうリスナーの皆さんのアクションをまとめて紹介しようということで立ち上げたのが「ACTION FOR TOMORROW」です。

── たとえば飲食店がテイクアウト営業するようになったというような例が多いんでしょうか。

松尾 シンプルですけど、デリバリーやテイクアウトを始めた、通販を始めたというものが多いですが、オンライン型の劇場を作った!というような凄いアイディアのものもあります。

今までと違う活動の仕方、ビジネスの仕方をみんなが模索してるので、これを紹介することによって「こんなやり方がある」とか「こういう思いでやってる」ということを共有していきたい。

僕らにとっては音楽業界も大事なんですけども、もちろんリスナーもとても大事な存在なんで、その取り組みも応援したい。そういう意味では「#音楽を止めるな」と「ACTION FOR TOMORROW」という2つのプロジェクトが、大きな車輪になっています。