幸せになるために結婚をし、出産をしたのに、「子どもを不幸にする親」「毒になる親」なんて言われたら悲しいですよね。

また、「子どものために良かれと思って……」「子どもの将来を願って……」と一生懸命育てているのに「毒親」なんて言われたら嫌ですよね。

でも、愛情をかけているのに、子どもをスポイルする意識はないのに、親の怒りの感情をそのままぶつけてしまうと、子どもがダメージを受けてしまいます。

今日は『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』の著者の立石美津子が「毒親」の特徴と、そのチェックポイントについてお話しします。

毒親って?

下記の本が翻訳されブームとなってから、この言葉が生まれました。

一冊は、スーザン・フォワード(2001)『毒になる親 一生苦しむ子供 (講談社+α文庫)』 、もう一冊は ダン・ニューハース(2012)『不幸にする親 人生を奪われる子供』 。

毒親とは……

子どもを自分の支配下に置き、その人生に有害な影響を与える親を指す俗語。

米国の精神医学者スーザン・フォワードによる書籍『毒になる親』から派生した造語で、同書の邦訳版が1999年に出版されて以降、広く知られるようになった。

子どもへの暴力的・性的な虐待や育児放棄だけでなく、精神的な虐待や過度な干渉も毒親の特徴とされる。毒親による歪んだ親子関係は子どもに深刻な心的外傷を与え、その影響で成人後も対人関係に問題を抱えたり、依存症に陥ったりして苦しむケースも少なくない

出典(朝日新聞出版知恵蔵(2015-4-09))

つまり、毒親とは、子どもを自分の思い通りに支配しようとする親。子どもにとって「毒になる親」をさします。

毒親にありがちな言葉

子どもの存在そのものを全否定する

  • 「あんたなんか産まなきゃよかった」
  • 「そんな子を産んだ覚えはない」
  • 「そんな子はうちの子じゃない!出て行け」

などと言う。子どもは行き場を失います。

子どもの人格を否定する

  • 「あなたは何をやってもダメな子」と常に言い続ける
  • 「妹に意地悪するなんて、そんな酷い子に育てた覚えはない」と言う

子どもは「自分には価値がない」と思うようになります。

恩を売る

  • 「言うことに従わないと親子の縁を切る」
  • 「誰のおかげでご飯が食べられると思ってんの」
  • 「お母さんが毎日どんな思いであなたを育ててやってると思ってんの」
  • 「あなたがいることで、ママはしたいことを我慢してたくさんの犠牲をはらっているの」
  • 「あなたを産んだことで、ママはキャリアを捨てたのよ」

などと言う。子どもは罪悪感を感じます。

体罰

子どもが親の思い通りに行動しないと、躾の名の元に暴力を振るう。叩かれる恐怖心で親の言いなりになっているだけで、親が伝えたいことは全く伝わっていない。

また、親の行為を見て“弱い者に対しては力で言うことを聞かせればよい”と学習してしまう。小さい子や小動物を苛める子もいる。

更に「言うことを聞かないから」と理不尽に殴られて育つと、親の背丈や力を越し親に対する恐怖心を持たなくなった瞬間から、立場が逆転することもある。

子どもの成功を心から喜べない

子どもが他人から「いい子ね」「可愛いね」と褒められても手放しで喜べない。わが子が自分より幸せになることを喜べない。嫉妬心を感じる。

自分は常に子どもの上に立って支配していたい気持ちがどこかに潜んでいる。

子どもが「テストで良い点をとった」と喜んで帰って来ても「そんなことで浮かれるんじゃない!いい気になるな!」と水を差すようなことを平気で言う。

筆者が先生をしていたときのことです。保護者が迎えに来た時に「○○君、今日こんなに上手に書けましたよ」と褒めたら、「どうせ先生に手を持って書いてもらったんだろ」と子どもを突き飛ばした親がいました。その時の子どもの悲しそうな顔が忘れられません。

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