学校では「知識の身につけ方」を学んでいる

「学校の勉強って将来何かの役に立つの?」と考えたことは誰でもあるのではないでしょうか。著者自身も、人生を振り返って学校の勉強で直接役に立っているのは読み書き計算程度ではないかと感じるそう。

しかし、それ以外のことが無駄なわけではありません。たとえば著者は学生時代、2つの外国語を学ぶことで、「外国語を学ぶ知恵」を身につけたといいます。その知恵は他の外国語を学ぶ際に大きく役に立ったのだとか。

そのように、学校の勉強を通して「どうやって新しい知識を身につけるのか」「どうやったら知らないことがわかるようになるのか」「どうやったらできないことができるようになるのか」という知恵を得ることができます。

それは習い事でも同じ。一見すると地味な練習も無駄ではないということを理解しておきたいですね。

「なぜ?」と考えることが、学力を伸ばす鍵になる

個人差はあるものの2歳頃から始まるという「なぜなぜ期」。何度も「なんで?」を繰り返されると親も困ってしまうことがあるかもしれませんが、このように疑問をもつことはとても大切だといいます。

現在でも学校の教育は、先生が一方的に話し、生徒はそれを聞くのが基本。そのうちに、「なんで?」と質問することがなくなってしまいます。

しかし、先生が言っているから、そこに書いてあるから、すべてその通りであるとは限りません。すべてに疑心暗鬼になる必要はなくても、これからの時代は今まで以上に子どもに「疑ってみること」を教えなければならないといいます。

そのため、親は、何でも自分で調べさせたり、考えさせたりすることが大切。たとえば歴史の勉強でも、教科書に書いてあるのは主に事実だけ。なぜそれが起こったのかなど背景を調べることによって、様々な見方もできるようになるはずです。

親なら誰しも、我が子の学力や学習意欲に対して懸念を持つものです。

本書は学力を伸ばすために親ができることが数多く紹介されています。どうやったら子どもが勉強するようになるのか?など、子どもの勉強への意識を変えるポイントを発見できるはず!

「うちの子は勉強しない!」と嘆く前に、家庭での習慣を少し見直してみてはいかがでしょうか。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。