子どもが感じること
「どうして、浦島太郎は亀を助けたのに、お爺さんになってしまうお土産をもらったの?」
“舌切雀”の話のように欲をかいた悪役のお婆さんが、大きいつづらを選んで化け物に襲われるのならばわかるのですが、「亀を助けた浦島太郎に手渡したたった一つのお土産がお爺さんになってしまう玉手箱というのはおかしい」という訳です。
(「水中ボンベを使わないで何故、浦島太郎は海に潜れるのか?」という現実的な質問をする子も中にはいます)
こんな説
こんな話を耳にしたことがあります。
“浦島太郎は亀を助けたのだが最初からこれは元々しくまれていたことで、実は女の園で女性しかいない竜宮城の乙姫様が種付けの相手として男子を探していた。子孫を増やしていく上で外の世界の遺伝子を入れる必要もあったためその相手を探していた。
そんな時、浦島太郎が選ばれてしまった。
やがて、竜宮城で最初は喜んでいた太郎は残してきた母親のことが気がかりになり地上へ戻ると乙姫に切り出す。
乙姫は「浦島太郎を返したくはない。他の女性に渡したくはない」という思いで老人になる煙が入った玉手箱を渡し、浮気をしないようにした“
大人になってみると点と点がつながり、何だか納得できます。
『新 講談社の本 浦島太郎』こちらもお薦めです。
鶴の恩返し
“鶴の恩返し“も似たようなお話です。
あらすじ
青年が助けた鶴が美しい娘の姿になり青年のもとに現れます。娘は機を織りその着物は高く売れ貧しい青年は豊かになっていきました。
けれども、機を織る度に痩せ衰えていく娘を心配して、「決して中を覗いてはなりません」の約束を破って襖を開けてしまいます。結果、鶴の姿を見られた娘は青年のもとから立ち去ります。
悲劇から学ぶ教訓
浦島太郎も鶴の恩返しもある意味、悲劇ですよね。
子どもは様々な疑問を持つこともありますが、この両者の話は「良いことをしても、それがどんな理由であれたった一つの約束を守らなかったためにすべてを失ってしまう人間の愚かさ」を描いたお話です。
子どもは様々な疑問を持つようですが「約束はまもらなくてはならない」教訓をこの話で得ることができます。
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昔話は現代の絵本にはない良さがあります。是非、読み聞かせてあげてくださいね。