●大人目線の客観的な評価はせずに受け止める

小嶋「子どもの話に耳を傾けるときに心がけたいのは、子どもがどう外の世界を捉えようとしているかに注目すること。子どもは子どもの目線で、子どもがとらえた世界を、子どもなりに解釈して、理解して、説明しようとしています。

ですから『それは嘘だ』『それは間違っている』『そんなことはおかしい』などと、大人目線の客観的な評価はせずに、受け止めるようにしたいですね」

●客観的な事実と子どもの主観的事実を比べて

小嶋「子どもが例えば『今日、〇〇くんにこんなひどいことを言われた』『今日先生がこんなひどいことを言った』などと話したとします。

そんなときも、あわてて先生に抗議の電話をするというのは避け、まずは子どもがどのように出来事をとらえたのかを受け止めた後、先生や他の人の話を聞いて、客観的な事実と、子どもの主観的な気持ちがどのような方向にどうズレているのか、なぜそうなったのかを、親として分析してみるのも良いかと思います。

もちろん、子どもの率直な話の中に大変な事実が含まれていて、すぐに対応が必要なときもあります。見逃さないようにするために、やはり日頃から子どもの話に耳を傾けることは習慣にしたいですね」

2.「学校生活のリズムや勉強についていけるか心配」

小嶋「学校生活や勉強、給食など、適応できるかなどの心配ごとは、率直に担任の先生に話をしてみるのも良いかと思います。学校や先生の対応はそれぞれ異なると思いますが、親身に対応してくれる先生もいます。

一人で抱え込んでしまうより、頼るのも良いと思います。学校での我が子の様子は、我が子の話に耳を傾けるだけでは把握しきれない場合もあります。

もし学習障害などの発達の問題があるのではないか?と不安になった場合には、学校側と連携を取っていったほうがよいこともあるため、あらかじめ関係を作っておくためにもおすすめです」

●評価の発言・他人との比較は控える

小嶋「もし本人が学校生活についていけないようなそぶりや発言をしたときには、どれくらいそれに対して苦痛を感じているかも、親として受け止めたいものです。ただし、ここでも大人の評価的発言は控えたいですね。

また、他人と比較しないことも、子どもの自尊心を傷つけないために重要だと思います。

『誰々は勉強できるのに、あなたは…』『誰々は給食を早く食べ終わってるのに、あなたは…』と、他人と比較して評価をするのではなく、我が子の中で比較するのが良いと思います。

『昨日は、時間がなくて給食一品食べ残したけど、今日はあとちょっとだったんだ。頑張ったねー』と子どもの中でどう努力し成長したかを基準にすることを心がけたいですね」

3.「PTAへの参加は必須?どのくらい関わればいい?」

●PTAはメリットもあり。役員になったらポジティブにとらえて

小嶋「PTAに関しては、さまざまな話が飛び交っているので、躊躇することもあるかもしれません。学校によっても地域によっても活動内容や仕事量は大きく異なると思われます。色々な親御さんがいることも忘れてはいけないことです。

ただ、PTAに参加することにはメリットもあるので、何らかの役割を担った場合には、上手にやりたいところです。

PTAの会合が学校で行われれば、こっそり子どもの様子をのぞくことができたり、担任の先生と仲良くなれるチャンスも増えることから、ポジティブな関係を築けたりすることも。また、子どもも親が学校に関わる機会が増えることで安心したり、心強く感じたりします。

PTA役員になったら自分や子どもにとってプラスにするにはどう関わろうか?と前向きに考えるのが良いかと思います」