まず相手がクルマならばナンバーをメモしておくこと。警察へ被害を届ける時に必要ですし、あとで陸運局に行ってナンバーから所有者を照会する役にも立ちます。

相手が徒歩でもクルマでも、不審な尾行者がいたら撒くのを優先したほうが良いかもしれませんね。急に振り返って逆方向に歩いたり、電車のドアが閉まる瞬間に下りるなど、予想されにくい手段で尾行を打ち切らせます。諦めきれない相手はまた別の日に尾行を試みようとしますから、その待ち伏せ中に前項「張り込み」と同じ対応で追い払いましょう。

ところで【手口、見分け方】のリストで“見慣れない機械”とは何だ?と思われたでしょうが、いわゆる発信器のことです。ケース内部にGPS発信器が仕込んであり、タイプにもよりますがタバコの箱程度の大きさと思ってください。それが強力なマグネットやガムテープなどでクルマの底面に仕掛けられ、バッテリーがある限り精度の高い位置情報を尾行者に教え続けます。昔は失尾(ターゲットを見失うこと)すると当てずっぽうで探しまわるしかありませんでしたが、この発信器の普及によって尾行や行動監視がとても簡単になりました。逆に、尾行される側にとっては脅威です。

あらかじめ自分のクルマをチェックして発見できればラッキーで、そのまま勝手に処分して相手に「行動監視がバレてるな‥‥」とプレッシャーを与えるもよし、バッテリー交換のため車庫へ忍び込んでくるところを「不法侵入の現行犯」として適切な対処するのも良いでしょう。発信器まで駆使するのは、ほぼプロの探偵に限られますから、彼らの得意な乱戦よりも“法律を盾にまっとうな対応”をするのが得策です。

■個人情報の宝庫――ゴミを収集&解析する「ガーボロジー」

【ガーボロジーとは】
個人や企業の出したゴミを持ち帰って解析することで普通では得られないような情報を調べる方法です。専門用語ではガーボロジー(Garbology)と呼ばれ、本来は学術的な研究にも活かされています。

【主な手口、見分け方】
・ゴミ捨て場付近に不審な人物、クルマを見かける
・実際にゴミ袋を、クルマやバイクに積み込んで走り去るのを目撃した

【防御、対策法】
探偵の調査で出番こそ少ないものの、なかなか強力な手法がこのガーボロジーです。普段どれだけSNSなどで個人情報を漏らさないよう注意している人でも、意外に生活ゴミまでは気が回らないもの。買物のレシートからネット通販の伝票、食べているインスタント食品や化粧品の銘柄、持ち帰ってきた仕事の書類などなど‥‥ゴミの中にはあらゆるお宝情報が眠っています。また、気持ち悪いハナシで恐縮ですが、一部の変態的ストーカーにとっては「異性特有のゴミ」なんかが非常に価値あるものらしいです。

張り込みや尾行と違って、自分から積極的にチェックしないとガーボロジー被害には気づけないのが難点。ストーカー被害に遭っていると自覚した時は、念のためゴミ収集日の早朝に不審者がいないかどうか何回かチェックしてみても良いでしょう。特にカギや扉が付いていない、野ざらしのゴミ捨て場を利用している人は要注意です。


photo credit: splorp via photopin cc
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対策としては、文字や数字情報の書かれているゴミは徹底的にシュレッダーで粉砕してしまうこと。復元も絶対不可能ではありませんが、ずいぶん安心感が増します。それでも出てしまう生活ゴミは、ちょっと面倒ですが収集車が来たときに直接渡しましょう。ゴミ捨て場にある時間がゼロならば、どんなストーカーでも手出しはできませんから。

ちなみにゴミを持ち帰る行為そのものは、民法に照らせば「ゴミに出した時点で所有権を失う」ため窃盗罪に該当しない、つまり違法でない‥‥筆者をはじめ探偵たちはそう教えられています。しかしゴミ捨て場がマンションの敷地内だったら不法侵入となり、また自治体ごとにゴミの持ち去りを禁止する条例があったりしますから、法的には非常にブラックに近いグレーだと思います。ゴミ捨て場に怪しい人間がいたら、まず役所や町内会、マンション管理人などと相談して、状況に合った対処をしてください。この場合も張り込みや尾行と同様、不審車両のナンバーを控えておくと役立ちます。

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