10代後半や20代前半はノリで彼氏をつくれていたのに、年齢を重ねると共に「この人で本当に良いのかな」「なんだか違う感じがする……」と、考えることが多くなり、恋人がなかなかできなくなってしまった。また、結婚ラッシュの中、果たして自分は結婚できるのか? と婚活の悩みを抱えている読者もいるでしょう。

9月7日に『生き抜くための恋愛相談』を上梓した、恋バナ収集ユニットの 桃山商事 。女性の恋の悩みを聞く“失恋ホスト”として16年間で1000人以上の女性の悩みに寄り添ってきました。

そんな桃山商事の代表、 清田隆之さんに、アラサーが抱えがちな恋愛の悩みについてうかがいました。

年齢を重ねると相手のことがはっきり見えるようになる

桃山商事の清田代表

――アラサーになると、若い頃のように積極的に恋愛ができなくなったという方もいます。一言で言うとモテなくなったというか。

清田隆之代表(以下、清田)「東村アキコさんの漫画の『東京タラレバ娘』にも描かれていますが、若い頃は引く手あまただったのに、数年経っただけで状態が変わってしまった……という女性たちの体験談をよく聞きます。

年々自分の価値が目減りしていくような感覚があるとしたら、本当に恐ろしいことですよね。

でも、年齢を重ねると、若い頃よりも自分のことを知るようになり、今までぼんやり見えていたものがはっきりと見えるようになりますよね。自分の価値観が多様化したり、相手を見る眼差しの解像度が上がったりするからです。

ぼんやり見ていた分には付き合えると思っていた男性も、はっきり見えてくると「この人はナシだな」と分かるようになるとか、そういうことは多くの女性が経験しています。

これはつまり、彼氏候補となる分母は減るものの、構造上、バチッと相性の合う男性が見つかる確率が上がっていくということです。だから、分母が減っていくことはそんなに悪いことだとは思いません。今までだったらノリで付き合えちゃっていたような相手でも、今はもう付き合えないというのは、ごく自然な反応です。

野球で言うところの、ボールなのかストライクなのかを見抜く“選球眼”が高まり、バットを振る・振らないが分かるようになったという状態ですよね。

細かく見抜けるようになったことは、むしろ成長と捉えて喜ばしいことのはず。なのに、「恋愛の機会が減っている」とか、「モテなくなった」とか、なぜかネガティブなレッテルを貼ってしまう……。これは本当に悩ましい状況だと思います」