納豆は毎日食べたい超優秀食材!

では、「これを食べておけば痩せる!」とまでは言わずとも、産後ダイエットにおすすめの食材はあるのでしょうか。

石本さん「納豆はメリットがありすぎる超優秀食材です。まず、腸内環境をよくしてくれる発酵食品ですよね。タンパク質もそこそことれます。30代以降の女性であれば積極的にとりたいイソフラボンも含まれています。

ダイエットとなると摂取するカロリーは全体的におさえないといけないので、少ないカロリーで最大のメリットを出すためには、とにかくこういった優秀な食材を多く取り入れるということが重要。

納豆のほかにはオートミール、サバ缶。この3つが3種の神器と言ってもいいくらい、食材として頭ひとつ抜けていますね。

サバ缶が苦手な方は、サバ缶に含まれている健康にも美容にもいい良質な脂質はナッツにも含まれているので、ナッツで代用してもいいですね。ただ、ナッツにはサバ缶に入っているタンパク質がほとんど入っていないので、意識的にお肉を食べるなどで補う必要はあります。

納豆が苦手なら同じ大豆製品の豆腐で代用可能ですが、豆腐は発酵食品ではないんですよね。なのでこの場合はヨーグルトやキムチで補うといいかなと。

3種の神器が好きな方ならそれだけ食べていればいいくらい優秀なんですが、苦手な方は足りない栄養素を補いながら食事内容を考えてみてください」

果物を朝か昼に食べて“甘いもの欲”を満たす

野菜はたっぷり食べたほうが栄養もとれ、ダイエット的にもいいイメージがありますが「それって本当に栄養はとれている?」と石本さんは警鐘を鳴らします。実は野菜よりもおすすめのものがあるのだとか。

石本さん「野菜は調理法などで栄養素が不確実になりがちですが、果物は調理しないので期待される栄養素がそのまま体に入ってきますよね。さらに、果物を食べることで“甘いもの欲”を満たすこともできます。

『野菜がめっちゃ好きで食べている』という人はそんなに多くないかもしれないですが、果物は大体好きで食べている人がほとんどだと思います。なので食べたときの満足度が高い。果物を食べることでお菓子を食べたい欲が下がるという傾向もあります。

おすすめのフルーツはキウイ、パイナップル、いちご。特にキウイは品質改良していてビタミンの含有量が多いんです。食物繊維もとれますしね。

ただ、果物には糖質も含まれるので、食べるのは朝か昼がいいと思います。特に朝は、糖質をとることで1日の活動代謝があがりやすくなりますから。例えば今はやっているミューズリーにヨーグルトをかけて一晩ふやかし、果物を切ってのせて食べるとか。見た目もおしゃれだし、おいしく食べられると思いますよ。

ダイエットで失敗しがちなのが、罪悪感による負の連鎖です。例えばドカ食いをしてしまったとき、『やっちゃったな』というネガティブな感情に引っ張られて、『運動したくない』とか、悪いスパイラルにハマってしまうんです。

なので、『体にいいことをしている感』は重要。しかもそれがおいしいものだったら最高じゃないですか。果物はそのどちらも満たせると思います」

子どもが残した寿司ネタは積極的に食べよう

ダイエット中であっても、子供がいれば食事作りや外食選びは基本、子供が好きなものが中心になりますよね。子供が好きなメニューでも、ダイエットにおすすめなメニューはあるのでしょうか?

石本さん「お子さんが小さいと、お子さんが食べて余ったものを食べる習慣ってあると思うんですが、そういうときはお寿司が最強です。

海鮮系がボディメイクには優秀で、どう転んでもメリットがあるんです。まぐろの赤身、カツオの刺身などは高たんぱく低脂質。

中トロ、大トロ、いくら、ウニ、サーモンあたりは脂が多そうに思いますが、栄養価的にはサバとまではいきませんがかなり優秀なんです。DHAやEPAという体にとっていい脂は、魚に多く含まれているんですよね。

もちろん、シャリが多すぎたり、体にいいからといってとりすぎるとよくないですが(笑)、子供が残した数貫を食べるくらいなら、むしろいいことずくめです」

麺類を食べるなら「そば」がおすすめ

そして、子供が好きで、親も作るのがラクだからと食卓に頻繁に登場するものと言えば麺類! 麺類=炭水化物(糖質)なので、ダイエット的にはあまりよくなさそうですが……。

石本さん「麺類を食べたいのであれば、ダイエットの観点ではそばです。うどんやパスタと比べてタンパク質の含有量が高く、さらにアミノ酸スコア(アミノ酸がバランスよく含まれているかを表した指標)が高い=タンパク質の価値が高いのがそば。

ただ、安いそばだとそば粉の比率が低いので注意が必要です。パッケージの裏面に材料が書いてあると思いますが、法律的に含有量が高いものから書かれるので、最初に『小麦粉』と書いてあったらアウトです。二八そばなど、そば粉の含有量が高いものを選ぶといいと思います。

余談ですが、そばを食べるときに天ぷらのセレクトで迷う方もいらっしゃると思いますが、一番ダメなのがかき揚げ。タンパク質が少ないのに脂を吸っているので、とんでもない悪党ですよ(笑)。

揚げている時点でカロリーが高いのは仕方ないので、天ぷらを選ぶのであればせめてタンパク質の比率を上げましょう。とり天、ちくわ天、海老天あたりがおすすめです」