自分の中では<かわいいミキティ>は歌い納め、って気分です

――では最後に、3月の10周年ライブがどんな内容になるのか、お話できる範囲でお聞きしたいのと、ライブに来てくださるお客さんにメッセージをお願いします。
 

「今回のライブは、わたしの色々あったバタバタの10年を表したライブになると思います(笑)。あと、この先新曲を出すとかイベントをやる予定もいまのところないので、このライブは本当に一夜限りなんですね。多分この先ひとりでライブをやるとしても、アイドルとしてではないとは思うので、年齢的にも。10代のころの歌なんかは、歌ってもなかなか合わなくなってきますしね。

そういう意味では今後(昔の歌を)まったく歌わないとは言わないけど、このライブがけっこう節目なのかなとは思います。自分の中では<かわいいミキティ>は歌い納め、って気分はあります。とりあえず”ミキティ第1章”はここまでかなと。……こう言うと『じゃあもう歌わないんですか?』って聞かれるんですけど、別に歌わないと言ってる訳じゃなくて」

――キャリアを重ねたアーティストって、初期の曲を違うアレンジで生まれ変わらせたりしますもんね。

「そう、そういうことはあるかもしれないけど、『イエーイ!』みたいなテンションは難しくなってきますよね」

――冒頭でデビュー当時のファンの人たちにも来てほしいと仰っていたのは、そういう意味もあるんですかね。いわゆる”アイドル・ミキティ”に会える最後のチャンスかも、という。

「とにかく楽しんでほしいですよね。1日しかないですし、もうお祭りってことで騒ぎに来てください!って感じですね。今回はそのためのライブハウスなので。ハロー!プロジェクトって、いまでは当たり前になった”ヲタ芸”が生まれた場所なんですね。だからヲタ芸やりたい人はヲタ芸をガッツリできる、おもいっきりはしゃげる場所にしたくて。で、10年前のソロツアーの初日がZepp Tokyoだったので、ここにしようと」

――ファンの方のことを考えて作る、まさにファンのためのライブですね。

「”感謝ライブ”ですからね。まずは体力づくりをがんばります(笑)」
 

さまざまな方向から投げかけた質問に対して、時に迷いながら、すべての質問にはっきりと歯切れよく、素直な言葉を返してくれた彼女。この気持ちのいい飾らなさこそ、激務を極めた10年の中で彼女が折れず、腐らずにいることができた最大の武器なのかもしれないと、話を聞きながらそう感じた。

失敗してもいい、本能のままに楽しもう。そんなシンプルなメッセージがスッと胸に響くのは、彼女の生きる姿勢に嘘がないからだろう。自分にも他人にも繕うことなく、まっすぐであり続けてきた藤本美貴。その10年を凝縮したソロライブも、きっと彼女らしいエネルギッシュな「お祭り」となるはずだ。

現在、チケットぴあサイトにて、インタビュー別バージョンを掲載中! ソロライブについて、モーニング娘。について、後輩たちについて、さらに掘り下げて直撃![ https://www.pia.co.jp/konohito/fujimoto/index.php ]
 

『藤本美貴10周年記念!大感謝祭ライブ!「一夜限定!完全復活!ミキティー」』
日時・2013年3月24日(日)
開演・14:30/18:00
会場・Zepp Tokyo チケット発売中