若林「2対1になる構図、やめてと言ってるじゃないですか!」

3月24日に配信されたばかりの『「日曜×芸人」on YouTube』でのこと。山崎とバカリズムが組んで、若林に詰め寄る流れになると、「2対1になる構図、やめてと言ってるじゃないですか」と若林が言い返す一幕がある。

これを聞いた山崎は、「最近ストレス溜まっているでしょ? 自分より下が来ないから」と言えば、バカリズムも「定期的にね、下を入れてガス抜きしてあげないと」と加勢。“下”とは勘が悪く、若林が見下せるような芸人のことらしいが、「雑魚があまり来ないんですよ。呼んでくださいよー」と若林も同調し、ここでも中岡ら『月曜×芸人』の話題へと発展する。

彼らにとっては、いわゆる“ミニコント”の範疇なのかもしれないが、状況によって対立構図を変化させ、笑いを生み出す手腕はお見事である。また、3人の関係性は、番組開始時から現在まで変移しているので、DVDを見る際、そこに注目するのも楽しいはずだ。
 

筆者個人的には、女性ゲストによっても変化する3人の関係性やテンションも楽しみにしており、DVD化された回だと、『高級品でポジティブ!』(VOL.1収録)が好例。ゲストの優木まおみが、3人に雑ないじられ方をする姿は爆笑ものだし、そんな優木を見て悪魔のように高笑いする若林にも笑った。中川翔子、平野綾、平愛梨らとの絡みも、それぞれの個性が出ていて面白かった。

こうなると、まだ未出演の女性ゲストにも期待が膨らむ。例えば、『アイドリング!!!』(フジテレビ系)で5年間、バカリズムと共演している菊地亜美だ。菊地は、自身のラジオ番組『菊地亜美の1ami9』(ラジオ日本)にて、現在出演したい番組について聞かれると、真っ先に『日曜×芸人』を挙げていた。彼女が出演した暁には、どんな関係性が生まれるのか。優木以上に雑ないじられ方をされるのか、それとも家族連れで同級生と遭遇したような妙によそよそしくなるのか――これまた個人的に見てみたい。

日曜日の23時台と言えば、面倒な人間関係が待ち受ける職場や学校へと向かう前夜であり、直後には深刻な社会問題を扱ったドキュメンタリー番組の放送が控える。そうしたシリアスなモードへと切り替える調整期間には、作りこまれたネタや大勢が出演する賑やかなバラエティよりも、3人の変幻自在な関係性で笑いを誘う『日曜×芸人』の方がすんなり見られる。

「日曜夜のちょっと憂鬱な気分をポジティブに!」

という番組のキャッチコピーは、まんざら大げさでもないのだ。


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(C) 2013 テレビ朝日

さとう・ろまん 福島県出身。お笑い、バラエティを軸にテレビ、ラジオ、映画、ゲーム、アイドルなどについて執筆中。主な仕事に『タモリ読本』&『ラジオ読本』(洋泉社/インタビュー、寄稿)、『さまぁ~ずの悲しいダジャレ』&『さまぁ~ずの悲しい俳句』(宝島社/インタビュー)、など。現在、『月刊コミックゼノン』での連載「ルミネtheよしもと楽屋秘話」、『月刊川柳マガジン』での連載「寺田体育の日・川柳的50歳のハローワーク」の各構成を担当。