諦めそうになったら、1回立ち止まって休めばいい

撮影/須田卓馬

人生にはいろんなことがある。決していいことばかりではない。それでも諦めなかったら、草彅剛は今日もエンターテインメントの世界にいる。「今、苦しいことがあって、諦めそうになっている人がいたら、草彅さんはなんて声をかけてあげたいですか」。そう尋ねると、「そうですね」と少しだけ考えて語りはじめた、いつものあの優しい声で。

「諦めないことは大事なことだと思うけど、でも時には立ち止まってみてもいいと思う。立ち止まって、今までの道を振り返って、ゆっくりと休んで。時間が解決してくれることってあると思うから。時間を置いて、また歩き出してみたらいいんじゃないかな」

そう。立ち止まることや、休むことは、決して諦めたことにはならない。諦めないためにも、時には立ち止まる時間も必要なのだ。

撮影/須田卓馬

「私、48歳の草彅剛が申し上げるにはですね、山登りと一緒だと思うんですよ。山登りって、すっごい辛くて、なかなか前に進まないじゃないですか。途中で疲れちゃったら休むわけでさ。そこで水分を補給したりとかして。で、ちょっと時間が経って後ろを振り向いてみたら、あれ、こんなに登ってたんだってビックリする。人生もそんな感じだと思う。

休んで止まって、振り返ってもいい。2歩進んで1歩下がってもいい。ゆっくりでも、歩みを止めなければ、気づいたときに大きな山を登ってる。そんなイメージで、みなさんも僕と共に登山をしましょう」

そんなあたたかいエールでインタビューを締めくくった。

ちなみに、「48歳の」と言おうとして、「48ちゃいの」と思わず噛んだ彼は、照れ隠しみたいにそのまま「48ちゃいのくさなぎつよちが」と続けて、場を和ませてくれた。そんなところが何でも楽しむ子どもみたいで、確かに本人の言う通り、草彅剛の中には今もまだわんぱくだった子どもの心が生き続けているのかもしれない。

だから、草彅剛に人は癒される。邪気がなくて、飾らない。大人になった草彅剛は、今もまだ自転車に乗ってカブトムシを捕まえに行った夏休みの途中だ。

作品情報

映画『サバカンSABAKAN』
公開中

ストーリー

1986年の長崎。夫婦喧嘩は多いが愛情深い両親と弟と暮らす久田は、斉藤由貴とキン消しが大好きな小学5年生。そんな久田は、家が貧しくクラスメートから避けられている竹本と、ひょんなことから“イルカを見るため”にブーメラン島を目指すことに。海で溺れかけ、ヤンキーに絡まれ、散々な目に合うが、この冒険をきっかけに二人の友情が深まる中、別れを予感させる悲しい事件が起こってしまう…。

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