太るから間食はしない、砂糖はダメ、ケーキなんてもってのほか…無理してそんな毎日を続けていませんか?

食べたい欲求を抑え続けると、いつかタガが外れて、逆に食べ過ぎてしまうことにもつながりかねません。それに、好きなものを食べて、なおかつ太らない身体になれたら、その方が嬉しいですよね?

ポイントは、間食のとりいれ方にあります。では具体的に、どんな食べ方をすればいいのでしょうか?

今回は、『最新! 太らない食べ方―「食べないでやせる」は大間違い! ― 』の著者であり、一般社団法人臨床栄養実践協会理事長などをつとめる、管理栄養士の足立香代子さんに間食のしかたのポイントをお聞きしました。

ぜひ、太らない間食のコツをとりいれて、ストレスのない食生活を送りましょう!

ポイント1:間食の目安は、1日200kcal以内

足立さんは「太りたくないならむしろ間食したほうがいい」、と勧めます。

足立香代子さん(以下、足立)「間食をしたほうがいい理由は、間食をしていれば夕食を食べ過ぎないで済むからです。太る原因の1つは夕食を食べすぎること。それを防ぐためにも間食をしたほうがよいでしょう。

食べ方は、小腹がすいたときにちょこっと食べておきます。1日1回でなくても大丈夫です。海外の論文にもありますが、ちょこちょこ食べた方がいいんですね。

間食の量は、1日合計でだいたい200kcalくらいまでなら食べてOKです。食事が食べられなくなるような量は食べ過ぎですが、200kcalくらいの量であれば、夕食や、次の食事に影響しにくいのです」

200kcalという数字はそれほど厳密でなくてもよいそう。目安としては、クッキーなら4~5枚、ショートケーキ1/2個、ミルクチョコレート1/2枚、コンビニ等のおにぎり1個、ミックスサンド2切れ、総菜パン1/2~1/3個程度だそうです。

ポイント2:脂質・たんぱく質を含むものを選ぶ

次にポイントとなるのは、「血糖値」のコントロール。「糖質」の多いものは、血糖値を急激に上げやすいため、たくさん食べると太りやすくなります。

おやつで着目したいのは、「カロリー」ではなく、「糖質」。その観点からすると、ヘルシーなイメージのある「和菓子」は、おもにあずきと砂糖の糖質で作られているため、じつは注意が必要なんだそうです。

「間食の種類が問題なんですね。和菓子の場合、血糖が急激に上がって急激に下がるので、お腹が空きやすく、すぐにまた間食したくなってしまう。だから太りやすいといえます。間食は、腹持ちのいいかたちにするのが一番です」

その点、バターや卵が使われている洋菓子は、脂質やたんぱく質が含まれている分、血糖値の上がり下がりがおだやかになり、お腹が空きにくいのだとか。

「炭水化物だけでなく、油とたんぱく質を合わせてとると、腹もちがよくなります。おすすめは、チーズ、ナッツ、ビターチョコレートなど。腹持ちがいいものを選べば、お腹が空いてまた食べたくなるということはなくなります」

また、糖質の代謝に欠かせない「ビタミンB1」の多いものを食べるのもよいそう。

例えば、あんまんよりは肉まん、メロンぱんよりはミートパイ、野菜サンドよりはカツサンドが間食に向いているといいます。

もちろんモリモリ食べると太ってしまいますが、食べる量にさえ気をつければ、しっかりと小腹を満たしつつ、食べたものが効率よくエネルギーになってくれて一石二鳥です。