――お芝居的な部分でスゴいなって思われたことは?
 

庄野崎「先ほど中村靖日さんが言ったように、本番が始まる前は普通に中居さんなんですけど、“よ~い、スタート”ってなった瞬間にパッてアタルに切り替わるんですよね。そのスイッチの入り方がただただ素晴らしいですよね」

千原「あと、めっちゃ暑いのに、見えてるところは汗かかへんのもスゴいよな」

一同「ああ~」

千原「あのスタジオ、めっちゃ暑かったやん」

光宗「暑かったですね」

千原「でもモニターで観てたら、誰も汗かいてへんのに(三好を指して)コイツだけめっちゃ汗をかいてて(笑)」

三好「ダラダラダラダラ、滝のような汗が出て大変でした(笑)」

千原「それでもう、一流は汗かかへん説はあるなと思って(笑)」

一同「爆笑」

千原「いや、その代わり、服を脱いだらみんな汗だくですよ。正直、俺も相当かいとったからな。唐揚げみたになっとったから(笑)」

庄野崎「せいじさん、暑くて撮影の途中でジャケット脱ぎましたよね」

千原「そうそう、途中で“もう嫌や”言うて」

庄野崎「時間経過ということでジャケットを脱いじゃうんですもん(笑)」

Mission4:『ATARU』シリーズに出演してアップデートしたことを報告せよ!

最後はアタルの名ゼリフにちなんでこの質問。みんなにとって『ATARU』はドラマ版から1年半以上も関わってきた宝物のような作品だし、そのハードで楽しい撮影の中でそれぞれに進化したところもあるのでは?
 

光宗「私、ドラマの現場はそんなに経験したことがないんですけど、漠然と冷たい、仕事をして個々に帰っていくようなイメージだったんですね。でも『ATARU』の現場はみなさん温かくて、先ほどのジュースじゃんけんもそうですけど、休憩時間にいろんな遊びをやって盛り上げてくださったり、本当に居心地がよかったんです。それでドラマの現場に対する印象が変わった事が、私がアップデートしたところですね」

――ちなみに、現場でのムードメーカーは誰だったんですか?

千原「ムードメーカーは三好ちゃう?」

三好「せいじさんじゃないですか(笑)」

千原「いやいや、困ったときは三好のせいにするみたいなのがあったやろ?(笑)」

中村昌也「ありました、ありました(笑)」

千原「そやろ。三好がおらんかったら現場がキツかったって、ほんま」

中村昌也「僕はやっぱり、中居さん、北村さん、せいじさんという大先輩の背中を見て、こういう男になろうって思ったのがアップデートしたところですね」

千原「俺はみんなよう怒らへんな~、我慢強いな~と思って、自分も現場ではあんまりぶつぶつ文句を言わんとこうと思ったのがアップデートやね。現場なんて段取りよくいく場合ばかりじゃないんで。今回もいつ終わるねん!っていうときが何回もあったもんな」

庄野崎「ありましたね~」

千原「そんなときでも、みんな黙ってやってはったから偉いな~と思って。そもそも結構タイトなスケジュールだし、みんなほかにもいろいろ仕事を抱えているのにな。バラエティやったら考えられへん」

庄野崎「僕は連ドラのときもそうだったんですけど、監督が本番直前に演出をつけられるやり方が新鮮で。そういう機会がこれまでなかなかなかったんですけど、中居さんや北村さん、(蛯名舞子役の)栗山(千明)さんをはじめ、周りの方が平気でそれをやってのけるのを見られたのが刺激になったし、自分もそれがだんだんできるようになっていたことが僕のアップデートですね」

三好「僕は一流の人たちと一緒に仕事ができて、本当にいい経験ができたなと思っています。僕みたいなセリフを噛んだり、動き方が分かんなくなっちゃう奴に対しても、ちゃんと優しくアドバイスしてくれるし。一流の人たちはやっぱり違うなっていうのを知ることができたのが僕のアップデートです」

中村靖日「連ドラのときは普通の爪楊枝をくわえていたんですけど、連ドラが終わったときに、ファンの方から高級爪楊枝をいただきまして、実は今回の劇場版から高級爪楊枝にアップデートしています(笑)。なんか、竹を削ったような爪楊枝なので、そこはチェックしてみてください。あと、連ドラのときはNGが多かったので、さっきも言ったようにNGを出さんとこうと思って、映画版ではノーNGでやりました。そこはアップデートしてますね」
 

いや~、持ち時間の30分をフルに使ってハイテンションで語りつくしてくれた警視庁の6人。

その会話からチームワークのよさと現場の楽しい雰囲気も伝わってきたはずだ。それに、まさに彼らしか知らないレアな見どころや撮影秘話を惜しげもなく公開してくれてビックリ!

そこで、ここまで読んでくれたあなたにMission。教えてもらった情報を、映画を観てチェックして欲しい!

『劇場版ATARU THE FIRST LOVE & THE LAST KILL』 公開中 公式サイト[http://www.ataru-eiga.com/index.html]

 

 

映画ライター。独自の輝きを放つ新進の女優と新しい才能を発見することに至福の喜びを感じている。キネマ旬報、日本映画magazine、T.東京ウォーカーなどで執筆。休みの日は温泉(特に秘湯)や銭湯、安くて美味しいレストラン、酒場を求めて旅に出ることが多い。店主やシェフと話すのも最近は楽しみ。