プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスは創設9年目の今季、なぜ初優勝を遂げることができたのか? その裏にあるのが、三木谷浩史オーナーが課した「経営黒字化」というミッションだ。

2012年8月に就任した立花陽三社長は「チームが勝たなければ、ファンは球場に足を運んでくれない」と考え、2013年開幕前、超大物メジャーリーガーのアンドリュー・ジョーンズを獲得。ジョーンズはリーグ5位の26本塁打、同3位の94打点と打棒を発揮し、4番として日本一の原動力になった。勝つ喜びを知ったファンはイーグルスの虜となり、観客動員数はチーム最多の年間128万1087人を記録している。
 

元巨人・桑田真澄が、スポーツビジネスに自ら斬りこむ!

こうしたスポーツビジネス的観点のおもしろさに目をつけたのが、BSジャパンの『桑田式スポーツK営学』という番組だ。

元巨人の桑田真澄氏と大橋未歩アナがMCを務め、昨年末の第1回では「野球ビジネス」をテーマに扱った。メジャーリーグの世界戦略や、「弱くてもファンを獲得できる」というマイナーリーグの独自路線など、興味深い内容だった。

12月30日(月)に放送される第2回のテーマは「サッカービジネス」。その世界に精通したゲストを迎え、Jリーグのアジア戦略からMLSの独特なビジネス手法、イングランドのプレミアリーグが世界最高の人気を獲得している理由などが明らかにされていく。

・コンサドーレ札幌でなぜ、ベトナムの“英雄”がプレーしているのか
・ファビアーノ岡山はなぜ、顧客満足度が高いのか
・MLSはなぜ、放映権に頼らなくても経営がうまくいっているのか

今回の番組では上記の答えやヒントが紹介されるが、そうした事情を知るとサッカーの世界、ひいてはスポーツの世界がより興味深く見えてくる。

「スポーツってすごいなと思います。『するスポーツ』『見るスポーツ』『支えるスポーツ』。選手だけでなく、ファンや経営する側にも可能性がたくさんある。スポーツビジネスの観点を持てば、もっともっと発展していけます」と桑田氏。

番組プロデューサーの遠藤正紀氏は、「番組を始めて、スポーツの見方が変わりました。スポーツファンはもちろん、興味がない方にもぜひ見てほしい。ビジネス的な観点から、スポーツの興味深い世界を紹介します」と話した。

サッカーのワールドカップやソチ五輪など、ビッグイベントが目白押しの2014年。「スポーツビジネス」の観点を持てば、より楽しめること間違いない!


 

『桑田式スポーツK営学』
12月30日(月) 19:00~
BSジャパン(BSデジタル7ch)
公式Facebookページ
[https://www.facebook.com/kuwatashiki]

 1979年埼玉県生まれ。上智大学在学中からスポーツライターとして活動。05年夏から4年間、英国でセルティックの中村俊輔を密着取材。現在は野球を中心に執筆。『東洋経済オンライン』で「野球界に見る、凡才がトップに登り詰める方法」を連載。著書に『人を育てる名監督の教え すべての組織は野球に通ず』(双葉新書)がある。