家電量販店が期待するスマートスピーカー

2017年10月に家電量販店で販売を開始した「Google Home」から遅れること約半年の4月3日、アマゾンジャパンは、音声アシスタント「Amazon Alexa」搭載のスマートスピーカー「Amazon Echo」を、エディオンやケーズデンキグループ、上新電機などのリアル店舗で販売を開始した。

発売前の3月30日、Amazon Echoの販売に備えていた兵庫・西宮のジョーシン西宮今津店では、スマートスピーカーのコーナーをリニューアル。それまではGoogle Homeを売り場の一角で案内する程度だったが、より目立つエンド(棚の端部)に展示した。来店客が実機を体感できるコーナーをつくって、スマートスピーカーを大きくアピールする。

GoogleとAmazonの二強がそろったことで、スマートスピーカーの販売増に期待を寄せる家電量販店は多い。

ある郊外型家電量販店の本部では「比較的若いお客様が購入すると想定されているが、むしろ郊外で暮らす年配客に最適なアイテムになるのではないかと思う」と語る。スマートスピーカーが、独り暮らしの年配客の話し相手になったり、遠くに暮らす家族との見守りサービスなどで活用されることへの期待だ。

郊外だけでなく都市部でも、例えばヨドバシカメラの「マルチメディアAkiba」ではスマートスピーカーの専用コーナーを拡充するなど、話題性の高い商材として販売に力を入れている。

買い替え需要がベースの家電市場では、新しい商品カテゴリの登場が切望されている。ただ、買い物という点でAmazon EchoはAmazonのECサイトやマーケットプレイスと直結するだけに、家電量販店にとって顧客が奪われるリスクもはらむ。

郊外では路線バスや鉄道のローカル線が不採算から廃線に追い込まれるケースがある一方で、高齢者の運転による自動車事故が増えており、家族から運転免許証を自主返納するようにうながされる問題もある。

高齢者の移動手段が限定されることで、買い物難民がさらに増える事態が考えられる。交通の不便な地方では、スマートスピーカーが必需品になる可能性は否定できない。

新しい商品カテゴリの創出に期待を寄せる家電量販店にとって、Amazon Echoの取り扱いは少し厄介かもしれない。(BCN・細田 立圭志)

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