1987年に大阪で誕生し、今年で結成27年目を迎える「Gargoyle」。これまで一度も休むことなく精力的に活動を続けています。

そんなGargoyle・ボーカルのKIBAさんが語る、バンド継続の秘密とは…?
 


――Gargoyleは今年結成27年目に突入されたそうで。結成当初と現在ではバンドを取り巻く背景はずいぶんと変わったかと思います。80年代後半の関西のロック(ジャパメタ)のシーンはどのような雰囲気だったのでしょうか?

KIBA:激しいスラッシュメタルみたいのが流行っていましたね。汚いデニムとか海外のバンドTシャツに無精髭生やしたようなバンドが多くて。

僕はGargoyleを結成するまではバンドを組んだことが無かったんです。「バンドをやろう」となった時に、当時の流行のバンドを沢山見せてもらったんですけど、だいたい頭悪そうで、お金もって無さそうで、外人の真似してるんだなーって思って。

じゃあ俺らは逆にちょっと頭良さそうで、お金持ってそうで、外人から見た日本人みたいなバンドやらね? って感じで始めましたね。その方が面白いんじゃないかって。
メイクも最初からしてたんで、楽屋で「女の子がいるよ」とかバカにされたりもして(笑)。

――そんなこともあったんですか。

KIBA:でも僕ら基本的におとなしいので、「ああそうか~嫌味言われてんのかな~」と思いながら流してましたね(笑)。

僕たちはシーンの真っ只中にいるわけじゃないけど、少し離れたところから見てると今のヴィジュアル系は、「ヴィジュアル系」っていう枠の中に入りたくてああいう格好するのかなあって。昔の人は他がやらないようなことしたいなあと思って化粧をしてたんだけど…。当時の僕たちは、どっかに入りたくてというよりも、どっかからはみ出したくて化粧してたんだと思います。

――独自のポジションにいたわけですね。

KIBA:メタルの人ばっかりのイベントとかだと「こういう格好しているからメタルじゃない」と言われたり、ヴィジュアル系のイベントに出してもらっても音がヴィジュアル系じゃないし…。どっち行っても上手く入れないなあ、と。童話のコウモリの反対みたいにね(笑)。

そんな中で、cali≠gariやメトロノーム、NoGoDみたいに、ヴィジュアル系でも変わったことをやっている人たちと割とペースが合うというか、ここ何年かは一緒にやる機会が多かったというか。僕たち、音的にはメタル寄りですけど「メタルの人たち」とか「化粧をしている」みたいな共通項よりは、「楽しいことがしたい」ということが共通している人たちとの方が性に合ってたんでしょうね。