自分を追い込まないための、3つの物差し

クリスティン・ネフ氏によると、セルフ・コンパッションは3つの要素から構成されているそう。

セルフ・コンパッションの要素1:優しい態度

セルフ・コンパッションの1つ目の要素は「優しさ」です。

自己批判が強い人は、「無能だな」「なんでそんなこともできないの?」など、他人には言話ないような強い言葉で自分のことを責めてしまいがち。

大切な友人や家族が困っているときにかけてあげたい言葉を、自分自身にもかけるようにしましょう。

「そう言われても...」

そんな声が聞こえてきそうです。そこでおすすめなのが、自分自身に4つの質問を投げかけてみてみること。

・自分はなにを見聞きしているのか

・自分はどのようなことを感じているのか

・自分は今なにを必要としているのか

・自分自身や、他者に対する要求はなにか

この4つの質問が、冷静に自分を客観視して優しい言葉をかけるための力添えをしてくれます。

セルフ・コンパッションの要素2:共通の人間性を理解する

セルフ・コンパッションの2つ目の要素は「共通の人間性」です。

ここでいう「共通性」とは、

・人間は誰もが失敗をするものである

・人間は誰もが不完全な存在である

という人類共通の事実。当たり前なことなのに、つい忘れてしまいがちですよね。

自信がない人は、自分の短所やできないことに過度に注目してしまう傾向があります。しかし誰でも失敗することは必ずありますし、すべてにおいて完璧な人はいません。

「自分はなんて能力がない人間なんだ」と自分を過度に責めるよりも、「自分も他のみんなと同じように不完全なんだ」と言葉を選び直してみるのも良さそうですね。

セルフ・コンパッションの要素3:ありのままを受け入れる

セルフ・コンパッションの3つ目の要素は、俯瞰した目線でありのままの現実を受け入れることです。

私たちは、ありのままの感情や状況を受け入れることがすごく苦手。不安なことがあっても、蓋をして気を紛らわせようとしたり、逆に考えすぎて頭の中が不安だらけになってしまったり...。すぐに視野が狭まり、考えも偏ってしまいます。

強烈な感情や思考に心を囚われそうになったら、

・今、五感で感じていること

・今、考えていること

・今、抱いている感情

について、ひとつひとつ実況中継をするように確認するのがおすすめ。

「胃がムカムカして落ち着かないな」

「将来のお金のことについて考えているな」

「不安や焦りを抱いているな」

このように自分自身を客観的に観察することで、ありのままの状況を見つめられるようになります。