自転車は免許不要で、徒歩よりはるかに早く移動できます。カゴが付いていれば、荷物を乗せることも可能です。その利便性もあり、最近は自転車通勤が増えるなど、自転車を移動手段として活用する人が増えています。

しかしその半面、自転車の迷惑マナーに驚かされることが少なくありません。ときには、事故になりそうなヒヤッとする場面も。そこで今回は、最近見かけた迷惑マナー事例をご紹介しましょう。

 

スピードを緩めず歩道で歩行者に道を譲らせる

歩道に自転車マークが記されている場合など、例外的に自転車も歩道を通行できます。しかし、あくまで『歩行者優先』であることを理解しておきましょう。

歩いていると、後ろから自転車のベルの音。まるで威嚇するかのように、歩行者が道を譲るまでベルを鳴らし続ける人がいます。中には、ベルさえ鳴らせば歩行者がどくのが当然と考えているかのように、一切スピードを緩めずに抜き去っていく人もいるほどです。その状態で、もし歩行者がベルに気づいていなかったり、思ったのとは逆に動いたりした場合、そのまま歩行者にぶつかってしまうかもしれません。

自転車のベルは、何か危険などがある際に、それを周囲へ知らせるためにあります。決して、歩行者に道を譲らせるためのものではないのです。
 

逆走!? 右側車線を爆走する自転車

歩道と車道が区別されている場合、自転車は『車道』を走ることが原則です。だからと言って、車道ならどこを走っても良いわけではありません。自転車で車道を走る場合、自転車は『左車線』、つまり車と同じ方向に向かっていなければならないのです。

しかし実際には、多くの自転車が右側通行。車に対して突っ込むかのように走行しています。では、もし車と自転車が接触してしまったときのことを考えてみましょう。時速40kmで走る車に、時速20kmで走る自転車が正面からぶつかったら…考えるだけでも恐ろしいことです。

また、交差点などでは左車線を走っていると右車線を横断してくる自転車の姿が見えづらいため、思わぬ事故を招きかねません。
 

携帯電話や音楽プレイヤーを操作しながら運転

道路交通法でも禁止されている『ながら運転』。その中でも特に多いのが、次の2つです。

・イヤホンなどで音楽を聞きながら
・携帯電話を操作しながら

イヤホンは耳に直接音を送るため、外からの音を遮断してしまいます。そのため、周囲の危険を察知することができなくなります。これについては音量などについて道路交通法でも規定があり、また都道府県毎でも条例で禁止している場合があります。

また携帯電話は、まず操作時に片手運転となることで自転車操作が不安定になるでしょう。さらに目線が携帯電話に集中してしまうことで、例えば突然現れた歩行者や障害物などに気づかず、接触事故を起こす恐れもあります。