見る角度によって、デザインの印象が違う

デザインについては、内山さんも、奥さんも気に入っている。中でも「見る角度によって、車のデザインの雰囲気が変化するのがいいですよね。例を挙げると、正面から見ると男性的で戦闘的なのに、斜めから見ると女性的で家庭的と思います。妻もこの点はすごく評価していて、イカつくなくて、かっこいいと言っています」とのこと。

 

確かにデザインはスポーツカーそのものだが、斜めから見るとおちついたヨーロッパ車の質感を保っている。筆者はヨーロッパ車至上主義ではないが、同クラスのヨーロッパ車が非常に高価な価格帯となるのに対して、インプレッサはヨーロッパで売れば同価格帯で売れるのではないかとの内外装の質感をもっていると実感している。

 

日常の使い勝手はどうなのかと聞くと、内山さん曰く「運転席・助手席」だけでなく、後席もこの車体にしては広いので快適とのこと。またラゲッジスペースも広くて使いやすく、「いままで載らなかった荷物はありませんね。十分な広さです」と語ってくれた。

ただ欲しかったのが、後席のリクライニング機能。「今は妻と二人なので後席は使う機会が少ないですけど、将来子供が出来たときは妻が後ろに乗ることになるので、後席を更に拡げて快適にするためにリクライニング機能が欲しいところですね。」と内山さんは改善点としてあげた。

またインパネ部分に、スマートフォンやiPhoneをきれいにおけるスペースがあればなおうれしいとのことであった。顧客の声をすぐに反映するSUBARUの姿勢に期待したい。
 

 

総合性能でも折り紙付きのインプレッサ

新世代BOXERエンジン、アイサイト、シンメトリカルAWDなどを装備した総合性能の高いクルマであるインプレッサ。

ボディの見切りが絶妙で、運転しやすい広い視界、身長が高い人でも広いと感じる後部座席、前述した低重心の水平対向エンジンによる安定した走り。日本の道路すべてにベストマッチしたコンパクトなサイズ。このすべてをかなえている車は、なかなかない。これが販売台数No.1の実力といえよう。

筆者の感想としては「取材していて楽しくなるクルマ」のひと言に尽きると言っても良い。それだけ完成度の高いクルマに出会えたことを幸せに思う。

人事コンサルタント。大学を卒業後、医療系人材派遣会社(人事)・広告代理店(人事)勤務を経て、密着型人事コンサルティング団体「人事総合研究所」を設立。代表兼主任研究員として、労務相談受付・課題解決に取り組む。得意分野は採用・法務・労務・人事全般の問題解決等、多岐にわたる。