デメリット

えっ!こんな時間に?・・・突然の訪問

気軽に遊びに行けるとなれば、親たちも気軽に来れるということで、気軽に行き来できることはメリットでもありますが、デメリットとなることもあります。

例えば日曜日の早朝から「ピンポーン!」なんてことも。こういった思いがけない時の突然の訪問は、生活リズムの違いからくるものですが、ストレスとなることもあります。

ちょっと手伝って・・・お願いできることがあればお願いされることも

近くに住んでいると生活面で困ったことがあるとすぐにお願いされやすいものです。例えば「パソコンがつながらないからちょっと見てくれない?」や、「段ボールが重くて運べないから手伝って」など、お手伝いを気軽にお願いされてしまいます。

面倒くさいな~と思っても無視をすることはできず、日頃から子育てのサポートをしてくれている親に対する恩返しだと思って対応する必要がありますね。

子育てや金銭感覚・・・価値観の違いによるストレス

子育てや金銭感覚など、価値観が違うとお互いにストレスが溜まるものです。祖父母世代と今の子育て世代は、時代と共に子育てに対する考え方も異なるため、子どもを少し預けるにしても、ちょっとしたストレスを感じたというママも多いと言います。

また近くであるがために、お互いに行き来することが多く、家の中も全て見られてしまうことから、お互いの金銭感覚が目につきがちです。これもお互いに価値観が違うとストレスになると言います。

生活面や子育てにおける干渉

家事の仕方や子育ての方法に対し、小言を言われたり口を挟まれたりして、いちいち干渉してくる親は少なくありません。

良かれと思い言っているのでしょうが、それは単に干渉としか取れず、イライラするという子ども世代は少なくありません。プライベートにはお互いに干渉し合わない努力が必要ですね。

うまく利用しよう!自治体が「近居」を支援する制度

近頃は、3世代の「近居」を支援する自治体が増えてきました。東京都千代田区や、千葉県市川市、兵庫県神戸市、福島県など、あげればたくさんありますが、今回はその中から住宅購入の事例と、賃貸の事例を1つずつお伝えします。

千葉県市川市 「市川市子育て世帯同居・近居スタート応援補助金」

親世帯と子ども世帯が直線距離にして500m以内に、新たな住宅の購入をして住み始めれば、住宅購入、建て替えに要した費用1/2を助成するという制度です。

しかし助成金には上限があり、同居であれば100万円、近居であれば50万円です。その他条件は、近居開始時において、世帯に小学校入学前の子どもがいることなどがあります。

UR賃貸住宅 「近居割」「近居割WIDE」

<近居割>

URの同じ団地内に18歳未満の子どもがいる世帯と親世帯が近居、もしくは隣接するUR住宅で近居を始めた場合は、5年間募集家賃から5%減額となります。

<近居割WIDE>

近居割WIDEエリア内でURとUR以外の近居を始めた場合、5年間募集家賃から5%減額となります。

さらに、「近居割」「近居割WIDE」の条件を満たし、かつ世帯所得が25.9万円/月(3人世帯で年収概ね551万円以下、4人世帯で年収概ね598万円以下)以下であれば5年間、募集家賃から20%減額されます。

このように、各自治体も若い子育て世代を呼び込もうと、「近居」を支援していることが分かりますが、住宅購入を考える場合は近居を支援している自治体と住宅金融支援機構の連携があれば、当初5年間はフラット35の借入金利から0.25%引き下げられるという、さらなるメリットもあります。

そういった自治体の制度や金融制度をうまく利用しながら、子ども世帯・親世帯がお互いにメリットとなる「近居」を実現したいですね。

これからも頑張り続ける子育て世代を応援しています。

ライター。不動産会社に10年ほど在籍し、賃貸営業、賃貸事務、売買仲介、売買仲介事務、不動産管理営業、不動産管理事務など幅広く経験。現在も不動産会社で勤務しており、おもに賃貸仲介をメインで活動中。好きな言葉は、「根拠のない自信はおおいに結構。それを裏づける努力をするべし」。二児の母でもある。