米国の有力経済誌フォーブスが毎年発表する“最も稼いだ男優ランキング”で、2013年1位、2014年度2位に輝いたのがドウェイン・ジョンソン。“ザ・ロック様”としてプロレス界に君臨し、およそ15年前に役者に転身。じわじわと人気を伸ばし、今では異業種からの転身組で最強の成功者と言われるまでになっている。

そんなジョンソンの最新作はギリシャ神話の英雄を描いた『ヘラクレス』。

 

『ヘラクレス』10月24日(金)公開 © 2014 Paramount Pictures. All Rights Reserved.

5歳のときからヘラクレスに憧れ、やっと夢を叶えたというのだから思い入れもひとしおだ。プロレス界と映画界、どちらの世界でもトップを取ったおそらく唯一の存在であるだけではなく、長年の夢まで実現させてしまったジョンソン。誰もが認める人生の成功者となった彼に、その秘訣を訊ねてみた。

「いやなことを忘れないようにする」

最初から成功者の人はいない。ジョンソンもティーンエイジャーのころは窃盗団の一員となって高級店から宝飾類を略奪していたという。

 

「17歳を迎えるころには、もう7,8回は警察の世話になっていた。ポケットにはいつも数ドルしか入ってなくて、何度もうつ状態になっていたんだ。正しい道を探そうとあがいていたんだが、まったく上手く行ってなかったよ。でもオレは、そのサイテーの時代を絶対に忘れないようにしている。その記憶こそが、自分を発奮させ続け、地に足をつけられているからだ」。

普通の人なら、イヤな思い出は抹殺し、誰にも語りたくないものだが、ドウェインの場合は、ネガティブな要素をばねに使っている。成功者は負の要素も有効に使うことが出来るのだ。

 

 

「重要なのは自制心と自己管理能力」

「スポーツマンにとってもっとも重要な要素は自制心と自己管理能力。オレはプロレス界でその能力を磨き、まんま映画界で流用した」。

そう言い切るだけあって、その精神力は誰にも負けていないのがジョンソン。たとえば『ヘラクレス』でも、伝説的英雄の身体を造るため、撮影の6ヵ月前からトレーニングと食餌療法を始め、撮影中もそれを続けたという。

 

この隆々とした筋肉は日々のトレーニングの賜物

「朝3時から4時の間に起きて二種類のトレーニングを実施。その後にステーキと卵4つ、オートミールの朝食を摂り、12時間の撮影をこなす。それをずーっと続けられたのは自制心と自己管理能力のおかげだと思うね」。ちなみにカロリーを維持するために1日7食も摂っていたとか。自己管理能力と強い精神力がないと実行不可能なメニューである。