「出生前診断」が話題になるにつれ、「胎児ドック」を実施する病院も増えているそう。胎児ドックはすべきなの? その信憑性は? 専門家が解説します。

通常の「妊娠検診」で分かる事は?

妊娠中の女性はもちろん、妊娠を希望される方にとっても「胎児ドック」は気になるテーマかもしれません。

まず妊娠がわかると妊婦健診で、週数に合わせて一定の期間ごとに、お腹の触診や体重、血圧の計測他、血液・尿・超音波検査などを実施します。

最初の超音波検査では、小さな点にしか見えなかった胎児が、次第に人間の形になり、動いている姿を見るのは、とても感動的なものです。しかし同時に、心拍の速さや体の大きさなど、自分の赤ちゃんが「標準的」に成長しているかがわかるこの検査は、多くの方にとって緊張の瞬間でもあります。

この超音波検査で医師は、赤ちゃんの成長のスピードの他、羊水の量、へその緒や胎盤の状態などもチェックしながら体の構造やバランスを診ています。心配な点がある場合は医師から詳しい検査を進められる場合もあるでしょう。
 

脳や骨も調べる「胎児ドック」

「胎児ドック」とは、上記のような通常の妊娠検診に加えて妊婦さんの希望によって、より詳しく時間をかけて行う検診のことで、最近では実施する病院も増えているようです。

具体的には「赤ちゃんの首の後ろのむくみを計る検査」や「脳内の構造」、「心臓の形や心臓内の血流に逆流がないか」、さらに「骨の状態」まで詳細な検査が行われます。

どこまで詳しく診断できるのかは、妊娠段階にもよりますが、後期になるほど細かい構造を診られるようになります。