他にもある、酔いを引き起こす4つの原因

1:中枢神経(脳)のアルコールに対する感受性

2:体格
大柄な人は、血液や筋肉などの量が多いために、同じ量のアルコールを摂取しても血中アルコールの濃度が低く保たれるので、お酒に強い傾向があります。

3:性別
女性は男性よりも代謝能力が低く、お酒に弱い傾向があります。なので、たとえ同じ体重で同じ量のお酒を飲んでいたとしても、女性のほうが肝臓障害、膵炎などを起こす頻度が高くなっています。

4:年齢
子ども(未成年)のうちは、体が未発達で、アルコールの代謝能力が低いので、少量のお酒でも悪影響が出やすくなります。いっぽう、年をとっていくと代謝能力が徐々に低下するために、お酒に弱くなっていきます。若い頃と同じように飲んでいると、体に重大な悪影響を及ぼすことがあります。
 

訓練すれば強くなる、はホント!? 

たしかに、お酒が弱い人でも飲み続けることで、お酒に強くなります。

アルコールは、ADH、ALDHの働きのほかに、ミクロソームエタノール酸化系酵素(MEOS)の働きでも分解されるのですが、これはお酒を飲み続けることで増加する傾向があるからです。

しかし、MEOSは、アルコールを分解する酵素であって、アルコールから分解された、体に有毒なアセトアルデヒドは分解できません。そのため、“ALDH不活性型”の人は、お酒に強くなることはできないということ。

また、MEOSを使い過ぎると肝障害を起こしやすくなりますので、もともと飲めない人が飲めるようになったというのは、じつは体にとっては危険なことなのです。
ちなみにMEOSは、数週間お酒をやめると、もとの状態に戻ってしまいます。
 

簡単! 自分のALDHタイプをチェックする方法

1:バンソウコウと消毒用アルコールを用意
2:バンソウコウに消毒用アルコールを数滴垂らす
3:2を腕の柔らかい部分に乗せて7分待ちます
4:7分たっても変化がなければ、さらに10分キープ

〈結果〉
・7分でバンソウコウ部分が赤い→不活性型
・4の行程で、バンソウコウ部分が赤い→低活性型
・4の行程でも変化がない→高活性型
 

お酒に弱い「低活性型」の人の、二日酔い対策法

牛乳などの乳製品やお米などの炭水化物を飲む前に摂取しておきましょう。
アルコールの吸収速度を抑えることができるので、なるべく肝臓に負担をかけずお酒を楽しむことができます。

また、二日酔いになってしまったら、水分をしっかり取りましょう。
水やお茶ではなく、スポーツドリンクを飲むようにしましょう。迎え酒だけはやってはいけません!


また、お酒は、コミュニケーションの潤滑油になりますが、だからといってお酒が飲めない人への無理強いは絶対に禁止。コミュニケーションは、お酒の力を借りなくても、成り立ちます。適度に楽しく嗜むのが一番です。