涙なしには読めない! あの登場人物たちがたくましく成長

そして、またまた同じく90年代に『りぼん』にて連載されていた『こどものおもちゃ』(単行本全10巻)(小花美穂/集英社)。
こちらも小花美穂デビュー20周年特別番外編として発売された『Deep Clear』という作品で、その後を知ることができます!

 

『こどものおもちゃ』は、人気子役タレント「倉田紗南(くらたさな)」と、そのクラスメイトで、問題児でもあった「羽山秋人(はやまあきと)」を中心に描かれた学園マンガです。
コメディ要素が強い作品ですが、時に学級崩壊や少年犯罪、離婚問題にも触れており、当時『りぼん』で連載されている他のマンガとはひと味違うシリアスな雰囲気に、ドキッとされた方も多いかと思います。

「こどちゃ」の愛称で親しまれ、テレビアニメ化もされ、なんと今年の夏、『りぼん』の60周年記念公演で舞台化されることも決定している『こどものおもちゃ』ですが、その後のお話もまた、面白さの中に深さもあり、涙なしでは読めません。

ちなみに『Deep Clear』は、現在『Cookie』にて小花先生が連載中の、人の心を読める女性「珠里(シュリ)」が調査事務所にて活躍するマンガ、『Honey Bitter』とのコラボ作品となっています。

彼女が働く調査事務所に、女優を続けている紗南が、ある依頼を持ってやってくる所から始まるのですが、大人になった紗南は、ますますキレイになっていて、昔大暴れしていた羽山も、たくさん勉強してちゃんと社会人をやっていたことに、私はとても驚きました。
悲しい思いをたくさんしたけれど、それでも優しい心は失わないままの登場人物たちがとても印象的です。
また、あのイケメンプリンス「直澄(なおずみ)」君主役の書き下ろしも、必見です!
 

ただ「しあわせ」になることが、どうしてこんなにむずかしいのだろう

続いてご紹介したい作品は、「女のしあわせとはなんぞや?」と悩む全てのアラサー女子に読んで頂きたい『おんなのいえ』(2015年3月現在、5巻まで発売中)(鳥飼茜/講談社)というマンガです。

 

私は本屋さんで「29歳。3年物の彼氏に振られて残ったのは”家族”でした。」という破壊力大の帯に惹かれ、流されるようにレジに持って行ってしまいました(笑)。

このマンガの主人公は、3年同棲していた恋人に突然振られた29歳の「有香(ありか)」という女性です。
失恋直後、25歳の妹「すみ香」と母親の住む地元大阪に、傷心で帰省しますが、癒されるどころか鞭打たれ、ついには母親命令により、妹と東京でふたり暮らしをすることになります。
3年同棲していた彼氏に浮気され、有香に残されたのは、愛しくも憎らしい家族でした。

「さらぴんの生活、始めよーやあ!」
姉妹と母親、「おんなだけ」の家族の物語に、徐々に新たな恋の風が吹き乱れ……というストーリーです。

29歳の有香は、お金も男もおらず、とっても寂しがりです。3年同棲していた彼に浮気されて捨てられたのだから、次こそは幸せになってほしい! と思って読んでいても、次に有香が恋をするのは、奥さんがいる男性でした。

また、長年別居している夫と離婚を考えるふたりの母親や、ゲイを名乗る友人と、いい感じになりつつある妹の恋愛事情も描かれており、私たちが求めている「しあわせの形」って、一体どんなものなのだろう? と、深く考えさせられます。

お見合いをして、「好き」という気持ちはないけれど、お金持ちの男性と安定した生活を送るのが幸せなのか、それとも結婚は置いておいて、夢を追うのが幸せなのか、そもそも「結婚」って、幸せなことだっけ……? など、アラサー女子がぶち当たる問題を、『おんなのいえ』は心にグサグサ刺さる名言と共に、見事に描ききっています。
人って、ただ愛して、愛されて、幸せになりたいだけなのに、どうしてそのことがこんなに難しいのでしょうね。

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