――では上京される際は周囲から反対されたのでは。

キラ:されましたね。好きなバンドのライブ映像見ても会場は東京ばっかりだったし、バンドといえば東京ってイメージになってて、高校の進路相談で進学でも就職でもなく「東京行ってバンドやろうと思ってます」って言ったら先生はちゃんと話を聞くまでもなく「やめろ」って(笑)。

両親も反対してて、喧嘩して学校辞めるって言って意味もなく家出したりもしました。何も持たずに出たんでお腹空きすぎて海にあった生ガキを食べてお腹壊して帰りました(笑)。帰って話し合ってせめて卒業してからにしてくれって言われてちゃんと卒業はしました。その頃の事は申し訳なかったと思いますね…。最近ようやくちょっとバンドのことも認めてくれるようになりましたけど。

それで上京してバンドをいくつかやったんですけど、まあ、あんまりうまくいかなくて、地元に帰ってカキの養殖やろうかなって考えだしたところで誘われたのがDEZERTの前身バンドなんです。それで「このバンドがダメだったら帰ってカキの養殖やろう」って思って始めました。

――その前身バンドを組むきっかけというのは。

キラ:最初に千秋から誘われまして、考える間もなく勝手にメンバーにさせられました。

――キラさんから見てメンバーの方はどんな方ですか?

キラ:SORAくんは初めて会った時はどういうドラマーかというのは全然知らなかったんですけど、話してみてやんちゃな人だなと思いました。熱い男ですね。千秋はすごく自由な人だなって思います。「その発想はなかったなあ」という事がよくあるので、それは自由だからこそ生まれる発想だったりするのかなと思いますね。結構繊細だと思うんで全然わかってないって言われそうですけど(苦笑)SaZちょんはしっかりした人ですね。でも変です。とにかく変です。変わった人です。天使です。

――メンバー同士で遊びに行ったりとかはするんですか?

キラ:ほぼないですね。仲が悪いって訳ではないと思いますよ。どういうのが仲がいいか悪いかわからないですけど…。スタッフから「DEZERT仲いいよね」って言われる事もあるしツアー中の車の中とかでみんなでわいわいする事もあるし。日によるけど。みんなイヤホンして無言の時もあります。

――それは仲いいんですか…。ところで、キラさんの使用されているギターはテレキャスターですよね。このジャンルでテレキャスターをメインで使用されてる方って珍しいような…。

キラ:スタジオに落ちてるテレキャスターを偶然拾って音出してみたら全くうちのバンドのサウンドに合わなくて、あえてこのギターにしようと思いました。もうバンドの雰囲気とかは無視ですね(笑)。

――似合ってると思いますけどね。

キラ:そうですか。

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