あなたは自分の子どもに対して、特に理由はなくても、「あの子はすごい力がある!」「うちの子はすごいかも!」という『前向きな期待』を持てていますか?

前向きな期待を持った子育ては、実際に大きい成果が得られるようです。

一方、「あの子は本当に何をやってもダメ…」「この先、不安で仕方がない…」と不満や不安のほうが大きい場合は、要注意です。その不満や不安こそが、子どもの才能や可能性をつぶしてしまう何より大きな要因になるかもしれません。

心理学者の植木理恵先生の著書『やる気を育てる!』と、植木先生のお話を元に、「子どもに前向きな期待を持つことで得られるものと子どもに期待しないことで生じる恐ろしい結果」、そして「子どもに前向きな期待を持つ方法」についてお伝えします。

植木理恵

ウソが本当に!? 実験で証明された「期待を持つこと」のすごい力とは?

期待を持つことの大切さについて、植木先生は、ある有名な実験を紹介してくれています。

心理学者ローゼンタールが、小学生のクラスを対象に行った実験です。

ローゼンタールは、クラスの名簿からランダムに何人かの生徒をピックアップして、「先生、この生徒たちはすごい才能のある子どもですよ」と、学級担任にウソの断言をしました。

心理学者からそんな情報を伝えられると、学級担任は当然「この子たちはすごい才能のある子なんだ」と思い込み、期待をします。

そしてその結果、驚くべきことが起こります。一年後、本当にその子どもたちの成績は大きく伸びていたのです。

ランダムに選ばれた偽物の情報なのに、先生が抱いた期待感が暗に子どもたちに伝わり、現実の結果を生んだわけです。

最初から相手を「すごい」と期待して接していれば、教師は“自然な形で”相手のやる気を高める言動をします。あれこれ細かく指示せず、子どもの自主性を大切にし、前向きな言葉がけをするでしょう。そういった態度の違いが、結果の違いにつながったと分析ができます。

 

「期待を持たない」ことで生じる恐るべき結果とは?

前述の心理学者ローゼンタールは、「どうせダメでしょう」という思い込みで、本当に成績が下がることも実験で証明しています。

彼は、今度は本当に「成績の良いクラス」と「成績の悪いクラス」の2つを分けて作りました。

そして、先生にはまたウソの情報を伝えました。成績の良いクラスのことを「成績の悪いクラスなんですよ」と伝え、成績の悪いクラスを「成績の良いクラスなんですよ」と、逆のことを断言したのです。

先生たちはその情報をまったく疑わず指導することになります。

その結果、どうなったか?

本当は成績の良いクラスは、大幅に成績が下がりました。
そして、本当は成績の悪いクラスは、成績が上がったのです。

周りに期待されないと、子どもは本当に成績が下がってしまうというわけです。恐ろしいですね。

ちなみに、心理学用語で、良いと信じれば良い結果につながることを『ピグマリオン効果』、悪いと信じれば悪い結果につながることを『ゴーレム効果』と言います。

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