まだ上手に喋れない子どもが可愛い声で幼児語を話すとき、大人が一緒になっていつまで使っていてもよいのでしょうか。また、子どもにはどう教えたらよいのでしょうか。

そこで『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がお話ししたいと思います。

大人はいつまで使いますか?

「ワンワンきた」「ブーブー乗りたい」「おんも行く」「まんま食べる」「ニャンニャんだいちゅき」「ないないする」「パンパン食べる」など舌っ足らずの声で子どもが喋る幼児語って可愛いですよね。

子どもにとっては言いやすい言葉なので「マンマ」「ブーブ」と言います。でも「そうねマンマね」と繰り返した後は「ご飯にしようね」と出来るだけ通常の言葉を聞かせましょう。

いくら可愛いからっといって周りの大人が真似をしてずっと「ワンワンだいちゅきなの?」「マンマおいちいでちゅか?」と一緒になって使っていると、子どもにとって耳にする言葉が常に自分の話す言葉と同じなので、赤ちゃん言葉からいつまでも卒業できなくなってしまいます。

オムツを替えるときも無言でオムツ交換するよりはマシですが、「ばっちいね。ちれいにしようね」と言葉をかけるだけではなく、ときには「くさいね。お尻汚いから綺麗にしようね」と言ってみましょう。

たくさんの言葉のシャワーを浴びせかけることにより語彙がどんどん増えていきます。

幼児語を禁止してはなりません。

使わない方がよいのは大人だけです。
子どもはまだ、舌や歯や顎が未発達なのでうまく発音できないのは当たり前です。

また、犬というより“ワンワン”、ご飯よりも“まんま”が言いやすいので盛んに使います。どんどん使わせてOKです。

ですから、子どもが犬を見て「ワンワン」と叫んだとき「ダメ、犬でしょ。“イヌ”と言い直しなさい!」とやり直しをさせたり「くっくはく」と言ったとき「“靴を履く”と言い直しなさい」と叱らないでくださいね。

話すたびに注意されると言葉を話すことが不安になり、喋らなくなってしまいますよ。