3:膝のお皿がない

生まれたばかりの赤ちゃんは、膝のお皿=膝蓋骨がまだ柔らかい軟骨の状態です。だいたい1歳くらいから膝蓋骨は発達していきます。

新生児のころはとくに、赤ちゃんの骨は軟骨が多め。骨がクッションの役割を担い、衝撃を和らげることができるといわれています。その分、ムチムチとした脂肪を蓄えて、柔らかい骨格を守っています。

赤ちゃんは、関節もとても柔らかいもの。生まれたばかりのころは丸まった姿勢が普通で、腕も足もM字に曲げ、関節はすべて開いた状態ですが、抱っこの仕方などで股関節が伸びた状態にしてしまうと、関節が外れて脱臼になってしまうことも。

スリングや横抱きの抱っこ紐で抱っこをするときは、関節が自由に動かせるようになっているか、とくに膝の関節を伸ばしていないかよく確かめましょう。

4:大人よりも骨の数が多い

骨の話をもうひとつ。新生児の骨の数はだいたい300個ほどですが、成人になると206個になります。体の大きな大人のほうが骨の数が少ないなんて、意外ですね。

これは、新生児が成長するまでに軟骨の状態で離れていた骨同士がくっついて、1つの骨になっていくため。赤ちゃんは、狭い産道を通って生まれてくるときに、この骨同士が重なり合って、身体をできるだけ小さく細く縮めているのです。

新生児の頭のてっぺんは大泉門といい、少しへこんで押すとペコペコします。これもその一例。3か月ほどで骨が合わさり、ひとつの頭蓋骨になっていきます。強く押さなければ、それほど怖がる心配はありません。洗う時も、やさしくなでて洗ってあげましょう。

5:髪の毛が抜けちゃう

生まれてくるとき、髪の毛が生えている赤ちゃんと生えていない赤ちゃんがいます。生まれた時にはちゃんと髪の毛が生えていたのに、23か月のうちにどんどん抜けてしまった!ということもあるかもしれません。

こんなに髪の毛が抜けるなんて、何か病気じゃない? この子は生まれつきの薄毛なのかしら…。そんな心配をする必要はありません。じつは、多くの新生児の頭に生えている毛は髪の毛というよりも産毛に近いもの。子宮の中で、赤ちゃんが体温を維持するために生えているものなのです。

生まれたときに生えていた産毛が抜け、髪の毛が生えてくる現象を「新生児生理的脱毛」といいます。抜け毛、薄毛などと心配する必要はまったくありません。