自宅でパブリックビューイング? ベンキューのプロジェクターの演出力を検証

「スポーツ観戦を大画面で楽しみたい。友達も呼んでパブリックビューイングみたいなことができたら楽しいはず。でも大画面のテレビは価格面でも置き場所的にもハードルが高い」、そんなジレンマを解決する手段として、プロジェクターが注目を集めている。ビジネス用途をイメージしがちなプロジェクターだが、最新のホームユース製品は大画面ならではの迫力や臨場感を手軽に実現してくれる。

しかし、実際にプロジェクターを家庭で使った経験がなければ“手軽さ”や”臨場感”について、どうしても懐疑的になってしまう。そこで設置や使用方法、実際の画面表示を確かめるために、ベンキューのホームシアター向けプロジェクター「HT3050」で検証してみた。想定シーンは「自宅で友人とサッカーを観戦しながらのホームパーティ」だ。

セッティングにかかる時間と手間はわずか、大画面の視聴環境がすぐに完成

今回、利用したのは約10畳の正方形に近い白壁の部屋。一人暮らしのリビングルームとしても、若干手狭なサイズ感だ。テーマは「パブリックビューイング」なので、L字に配置したソファーの前には宴に欠かせないドリンク類やアラカルトを用意した。プロジェクターは、パーティの邪魔にならないようにテーブルの横に配置。参加者が光を遮らないように斜めから照射して、映像を壁に投影する形にセッティングした。

セッティングする際に驚いたのが、設置のしやすさだ。プロジェクターといえば、何本ものコードが複雑に絡み合ったイメージが強かったが、「HT3050」の配線は実にシンプル。今回はノートPCと接続して映像を投影したが、電源ケーブルとHDMIケーブルの2本で事足りてしまった。

これなら初心者でも迷うことはないし、設置場所に縛られることもない。インターフェースが各種揃っていることも補足しておく。接続する端末が変わっても、ほとんどの場合で対応できる。

セッティングは3分とかからずに完了。さっそくプロジェクターを起動してみる。投影する壁に対して斜めに設置しているため、初めは縦横比が歪んだ映像が浮かび上がった。

この時点で「画面サイズや形状を整えるのが億劫」と思ってしまうのは、学校やビジネスでしかプロジェクターを使用しない記者の発想。実際のところ、「HT3050」の縦横台形補正機能を使えば、画面は歪みのない長方形にすぐに補正できた。

部屋が狭いことから最も心配していたのは、「十分に壁からの距離を確保できるか」という点だ。画面サイズは、本体と壁との距離で調整する。当然ながら、距離が長ければ長いほど画面サイズは大きくなる。

約2.5mの距離で100インチの画面サイズが投影可能な「HT3050」は、その点も余計な心配だった。部屋のスペースの範囲内で壁一面に広がる大画面環境を構築することができた。本体下部にはレンズ調節ネジがついているので、上下の位置を調整したいときも設置場所を動かす必要はない。

セッティング同様、映像の設定もまごつくことなく簡単に完了。さっそくパブリックビューイング用の映像を投影してみた。今回、チョイスしたコンテンツはサッカー。激しい動きにも十分に耐えられるかが、最も気になるところだ。