自分が選んだ道具を使いたいあまりに、積極的に育児をやるようになります。第一子のときに夫に育児をさせるのに失敗したので、第二子を産んでからはその教訓を活かしました」(30歳/市役所)

男性と料理をしたり、料理好きな男性と話をしたりすると、彼らが道具に並々ならぬこだわりを持っていることがわかります。道具好きな男性、道具に凝る男性は一般的に多いのです。

そのポイントをうまく利用し、育児アイテムも男性好みのものを揃えるだけで、自発的に育児をするようになる効果も。

4.絶対に否定しない

「以前は決してキツい言葉ではないものの、夫の不器用さを否定していました。

でも、あるときから否定をスパッとやめたんです。苦手なものは苦手なんだ、と受け止めて、『じゃあ、それは私がやるね。あなたは◯◯が私よりも上手だから、◯◯を任せてもいいかな?』と素直に言えるようになりました。

相手のダメな部分を否定しない習慣が身につくと、自分のダメな部分をさらけ出し、『助けて』『手伝って』と言えるようになるとわかりました。おかげで今は夫も育児を楽しみながらやれる人になったと思います」(33歳/人材)

不得手な分野を伸ばすのは大変です。それなら得意な分野をやってもらい、ますます磨きをかけていくほうが効率的。

短所は長所で補う――そんな視点を持てば、お互いに寛容になれますし、結果的に育児にもプラスの影響が生まれそうです。

タイトルでは「夫を変える方法」としましたが、実は相手を変える前に、自らが変わっている――4つの事例すべてがそのスタンスであると、お気づきになったでしょうか?

自分が変われば、相手も変わる(可能性がある)。そうとらえて、まずは変えたい相手と向き合うときの、自分のふるまいや言動を変えてみることから、始めてみてくださいね。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。