絶品ラムチョップも必食!

厨房で焼いてくれるラムチョップも旨かった。正確には、「スプリングラムチョップ」(1本880円~)。

スプリングラムチョップ/熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店

肉は、ニュージーランドの春から初夏につぶしたラムを使用。プレーン、塩麹、ごま味噌に漬け込んだラムチョップを選べる。

肉は骨に近いほど旨いというのが定説。ラムチョップを食べる際は上品ぶらず手でつまみ、前歯で肉をこそげとるように賞味するのがいちばん旨い。

スプリングラムチョップ/熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店

一般的にジンギスカン屋で使うラム肉は冷凍ものが多い。ところが、この店ではニュージーランドから船便で届くチルドのラム肉を使っている。船便で揺られている間、ラム肉はじっくりと熟成する。だから屋号が「熟成仔羊焼肉LAMB ONE」というわけである。

ラムチョップ以外は、ご飯やわかめスープ、焼き野菜、キムチが付くセットが基本だ。ご飯は、16穀米か、白米を選べる。

意外(!?)な美味デザートもうれしい

羊肉を堪能したら、熱々のお茶を頼み、お茶漬けを食べよう。

羊肉を食べたタレをご飯にかけ、お茶を注ぐだけ。タレの量はお好みで。

熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店
熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店

この食べ方を、その昔、札幌のジンギスカン屋の女将に教えてもらった。羊肉屋でないと味わえないお茶漬けの味なのだ。

羊肉を食べ終わったら、最後にもう一品頼みたい料理がある。「抹茶わらび餅」(500円)である。

抹茶わらび餅/熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店

札幌のジンギスカン屋にデザートがあったかどうか記憶にない。羊肉を食らった〆に、わらび餅とは。そのギャップに驚くはずだが、頼む価値がある。抹茶のさわかやかな味が、羊肉を食べた口の中を爽やかにしてくれる。

抹茶わらび餅/熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店

わらび餅を食べたくて、ひとり仔羊焼肉を愉しむ女性が増えそうな予感がする。なぜなら女性スタッフが多いので、女性がひとりでも気兼ねなく、安心して入れる店だから。

これまで中国のウルムチや札幌など、あちこちで羊肉を食べてきた。けれど、まさか歌舞伎町でラムと出会えるとは。

「熟成仔羊焼肉LAMB ONE新宿本店」

住所/東京都新宿区歌舞伎町1-17-20 第3NKビル1F
電話/03-6265-9575
営業時間/11:00〜24:00(LO23:00)
無休
※価格はすべて税込

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。