近年、幼稚園や保育所では、親からの苦情を恐れて、子どもにはケンカをさせない、ケンカになる前に先生が止めてしまうことが多くなりました。

確かにモンスターペアレントと言われるような親が増えている現在、幼稚園や保育所の問題というより、親の意識の問題かもしれません。

でも、実は子どもの口ゲンカを止めてしまうことは、子どもから多くの学びの機会を奪っていることになります。

今日は『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』(彩図社)の著者で、日本と欧米双方の優れた点を取り入れたしつけを提唱している平川裕貴が、「子どもの口ゲンカを止めてはいけない」理由をお話します。

子どもの口ゲンカを止めてはいけない理由

口ゲンカは「自己主張をする訓練」になる

「このボール、僕が先に見つけた!」

「僕だよ!」

「違うよ!僕が先だよ」

「違うよ。僕が見つけたんだよ」

子ども同士が遊んでいると、よく起こる状況ですね。

どちらも自分が先に見つけたと譲りません。黙っていたら相手に取られてしまいますから、二人とも必死で自分が先だと主張します。

こうして、自分の気持ちや言いたいことを言葉で伝える、自己主張するという訓練ができるのです。

論理的思考が身に付く

「自分が先に見つけた」と言っても、相手も自分が先だと思っているのですから、すんなり聞いてくれるはずはありません。

相手も当然「僕が先だ!」と言い返してきます。

そこで、どんな風に言えば相手の主張を覆せるか、自分が先だという主張を通せるか、子どもは必死に考えることになります。

「ボールはここにあったんだよ。僕がこうして歩いて来て見つけたんだよ!」と状況を説明して説得しようとします。

「違うよ!僕がここで遊んでいて先に見つけたんだよ!」

相手が反論してくればくるほど、それを覆す論理的根拠が必要になってくるわけです。