一流のものに触れさせて美しさの基準を養う

ゲーテの言葉に「一流のものを知ることで、よい趣味がつくられる」というものがあります。

齋藤先生は、一生の財産になるような知恵や教養を身につけてあげるのは親や教師の使命であるといいます。

例えば絵画や彫刻なら、画集などから始めてもOK。有名な画家の展覧会が開催されたら親子で足を運んで実物を見せてあげましょう。

他にも一流のピアニストの演奏や世界のトップアスリートのプレーなど、様々なジャンルの一流に触れ、子どもの中に美しさや素晴らしさの基準を養うことが大切だといいます。

 習い事を通じて“上達力”を身につけさせる

齋藤先生は習い事などを通して、上達力を身につけることも必要だといいます。ゼロの状態から始めて、少しずつ上達していくプロセスは将来勉強や仕事につながるもの。

初めに比べて子どもが上手になっていくときに、親が「上達したね!」「上達力があるね!」とほめてあげるのがポイントだといいます。

子どもが苦手なジャンルであればあるほど、上達力は際立ちます。子どもは自分が苦手なことでも、ここまで上達できるとわかると自信を持つことができるのです。

ただ、習い事は学校とは違うので子どもが好きなものをやらせるのが一番だそう。

残念ながらどんな子にもセンスのない分野というものは存在します。3ヶ月前と比べて全く伸びていない場合は相性が悪い可能性が高いので、別のことを始めてもよいそうです。

本書では小学校に入ってからの勉強法や各教科の攻略法についても書かれています。

早い時期に勉強の楽しさを知り、効果の上がる勉強法をマスターすれば、子どもが自分からどんどん学ぶ習慣が身につくでしょう。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。