安全器具からの解放は、知的統合の機会にも

【解決策1】
車での移動中はもちろん安全を最優先。

しかし、移動中でない時は抱っこをして過ごすか、床におろしてあげます。すると自由に動けますし、注意集中システムの妨げにもなりません。

解決策2】
できる限り赤ちゃんは抱っこをして過ごしましょう。目が覚めているなら、腹ばい姿勢の練習をしても。

「腹ばいの赤ちゃんに周囲を探検するように励ませば、知覚統合の機会を増やすことができます。知覚統合には、2つ以上の感覚器官からのインプットを動じ処理することが含まれます」とのことです。

また、脳科学的な視点からもう一つ。

ある予想を立てて、それが正しいとわかった時に、脳ではドーパミンの小さな噴出が起こるようです。ドーパミンはある種の快感を与えるのですが、それだけでなく油断のなさや集中力にも影響を与えると同書で紹介されています。

つまり、チャイルドシートやベビーカーから飛び出し、世の中がどのようになっているのかを注意を張り巡らせて感じ取り、また、予想を立てるようになる。これが脳に良い影響を与えるんですね。

移動時間に子どもがチャイルドシートやベビーカーに座り続けることは、親としても手が空いて楽なものですが、子どもにとって大切な運動と知的学習をする機会の損失となってしまう可能性がるのです。

もちろん、安全第一ということが大前提ですので、必要の際は必ず安全器具で固定することを最優先にしてください。長時間の移動の時には、「適度な休憩」を予定に入れておくと良いかもしれませんね。