D'ERLANGER


2007年の再結成から10年、そして2年ぶりに通算8枚目となるアルバム『J’aime La Vie』をリリースしたD’ERLANGERから、ベーシストのSEELAに話を訊いた。

D'ERLANGER・SEELA(B)

お祭り的なノスタルジーをやるという発想は再結成時点からなかった

――もはやそれすらも「伝説」となった2007年の復活劇から10年が経ちました。

SEELA:ほんまについこないだのような感覚ですね(笑)。なんやろ、ほんまになんやろねえ。ちょっと前のようにも感じるし、そんな中でも色々あったから、やっぱり「10年経ったんやな」って感覚もある。まあ年も10歳とったし(笑)。まあ、あっという間ですね、感覚としては。

――10年前と現在、バンドを取り巻く環境も変わってくると思うのですが、ご自身では感じる変化などはありますか?

SEELA:根本的には、再結成のときに集まってぱっと音出したときからずっとそうやけど、「皆変わってへんな」っていう感覚が一番大きい。テクニックどうこうじゃなくて、「音鳴らしたらやっぱりデランジェの音やな」っていうのは今でも同じです。

――それはずっと変わらないことなのですね。

SEELA:自分的にはそんなに変わってない感覚の方が大きいですね。

――解散を経て復活したバンドのスタンスって大きく分けてふたつあると思うんです。復活前と同じペースで活動するバンドと、記念日的な時に集まってライブをするバンドと。D’ERLANGERはあきらかに前者ですよね。

SEELA:自分ら的にはそれはごく当たり前の話で、「たまにやる」みたいな、お祭り的なノスタルジーをやるという発想は再結成する時点からなかったです。意識はそのままですね。(解散前から)そのまま続いているかのような再結成という。

――とはいえ、D’ERLANGERが解散した1990年前後のバンドをとりまく状況と、復活した2007年以降の環境も変わってくるのでは。

SEELA:自分はあんまりそういうことは考えていないですね。それこそ再結成一発目のときには、「どうなるんやろ」とかは色々考えたりはしましたけど、それでも自分らが信じてるものがあればいけるのかなって感じでしたね。