1冊の本で気持ちがラクに!:さーたりさん

さーたりさんは3児の母で外科医。ママがお医者さんというと、「子どもが病気になっても安心」と思いがちですが、実はそうでもないそう。ケガの程度はわかるとしても、お子さんの病気に関してはネット検索することもあるのだとか。

もともとは仕事第一だったさーたりさんは、生活の変化や不安な気持ちから、「育児くらいちゃんとしなきゃ」と、自分で自分を追い詰めてしまったそうです。

そんなさーたりさんを救ったのは、宮藤官九郎さんの本。「俺がしているのは育児じゃない。観察だ」という言葉で心の鎧が砕かれたといいます。

植物を育てるときのように、親はお世話やお手伝いをするだけ。芽を出すのも、花を咲かせるのも子ども自身。そう捉えれば、「こうするべき」「こうしなければ」という呪縛から解き放たれるのではないでしょうか。

離乳食は育児書通りじゃなくてもいい!:横峰沙弥香さん

横峰さんの育児のポリシーは、「危ないことでない限り、頭ごなしに禁止せず、本人が納得することを大切にする」というもの。自宅で使っている「おひつ」に興味津々の息子さんが、「おひつから直接ごはんを食べたい」と自分なりの力で猛アピールし、その熱意に応えるエピソードはとても微笑ましいです。

横峰さんは、凝り性なところがあり、育児書に書いてある通りにきっちりと離乳食を作ろうと、夜中に下ごしらえをすることもあったそう。しかしそれは安心と同時に自分を追い込んでいったといいます。

あるとき、魚屋さんで刺身を勧められ、「赤ちゃんには取り分けてレンジで蒸せば食べられる」というアドバイスをもらって目から鱗が落ちたそう。

離乳食づくりというと手間をかけなきゃと考えがちですが、大人が食べるものをアレンジすれば簡単にできる場合もありますよね。このコミックにはお刺身の活用アイデアも紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。

いかがでしたか。本書では総勢19人の作家さんの出産や子育てに関するコミックが掲載されています。様々な「うちの子の場合!」の中に、悩み解決のヒントが見つかるかもしれません。

ライター。音楽系の出版社で6年間勤務した後、かねてからの目標であったアメリカでの短期留学を果たし、現地でフリーペーパー制作のボランティアを行う。帰国後は、実用書を扱う出版社にて女性エッセイや心理本などの編集を担当。その後、ライターとしての活動を始める。北欧のヴィンテージ食器が好き。