怪魚の味は肉に近い!?

山形さんは基本的に一人で行動し、食べ物も持参することが多いというが、一方で怪魚ハンターの小塚さんは現地でチームを組み、食事も可能なかぎりは現地のものを食べるようにしているという。

小塚さんが釣り上げたライギョ

小塚さん:僕の場合は、まずは現地の情報通であり、共にスリルを楽しんでくれる人と仲良くなることが冒険の始まりです。なので僕にとって食事は大切なコミュニケーションの機会。

基本は現地の人々が食べているものを一緒に食べますが、日本から持参した調味料で僕が料理することもあります。パプアニューギニアではライギョをムニエル風に調理したら村で大流行して、以降ライギョが獲られすぎて釣れなくなったこともありました……(笑)。

小塚流ライギョのムニエル。現地の人々の常食であるヤシの木からとれるデンプンを小麦粉の代わりに使ったところ、カリッとした衣が好評を得た
こちらはトムヤム風味の味付けをしたプラーチョンというライギョ。パプアでは外来種だが、故郷のアジアでは美味しい魚とされているので、アジア風のイチオシ料理に

同じ釜の飯を食べて信頼関係ができた時、いよいよ秘境での怪魚釣りが始まる。可能な限り釣った魚は生きて返すが、釣り上げた後に息絶えてしまうことも。

小塚さん:釣った魚を死なせてしまった場合は、すべて食べるようにしています。怪魚の味は、実はみなさんが釣って食べる魚と大差ないんですよ。白身魚を大味にした感じです。

でも巨大魚は筋肉の一つひとつが大きいので、食感は肉に近いです。あと、部位によって味が違うことがある点も肉みたいですね。ただ現地の調理法は……日本ほど繊細な料理でないので、味の差がわかりにくい。揚げたら、概ね同じ。さらにアフリカでは、魚を油で揚げた後にトマトで煮込むのが主流なので、ほぼ同じ味になってしまうんです(笑)。

僕がアフリカでムベンガを釣った時は、揚げたてのカリッとした食感を楽しみたかったのですが、ちょっと目を離した隙にトマト煮込みにされてて落ち込みました……(笑)。

今まで食べた中でおいしかった怪魚は、ヨロイナマズですね。全身骨だらけのヨロイナマズは、スープにしたら骨からダシがでてめちゃくちゃおいしかったですね。

コンゴで釣り上げたムベンガは、現地人によってトマト煮込みに
タイのあら汁のような、インパクトの強い旨味があるというヨロイナマズのスープ