虫に刺されていないのに肌がかゆくなることはありませんか?そのかゆみの原因は、栄養不足状態によるものかもしれません。

ダイエットのため極端に食事制限をしたり、偏食で必要量の栄養素を摂取できていなかったりすることが肌のかゆみを誘発している可能性があります。

栄養不足による肌のかゆみは、日々の生活習慣に原因が隠れていることが多いといわれています。今回は、栄養不足による不快なかゆみについて、管理栄養士の筆者がご紹介します。

そもそも、かゆみを感じるメカニズムとは?

肌にかゆみを感じるメカニズムには、ヒスタミンが関係しています。

ヒスタミンとかゆみに関して、医療法人小田原博信会 理事長で医学博士の岡村信良先生に伺いました。

「ヒスタミンは、体の中で様々な臓器に影響を与える物質で、アレルギー反応との関連も強く正常な量の分泌であれば何の問題もなく働いてくれる成分です。

しかし、ヒスタミンが必要以上に分泌されることで肌はかゆいと感じます。かゆみの原因は、アレルギーから肌のバリア機能の低下、入浴等の温度変化によること等様々なことが考えられます。

かゆみを感じるメカニズムは下記になります。」

かゆみを感じるメカニズム

  1. 肌に何かしらの害が生じるものが触れる。
  2. 肌を保護する働きを担っているヒスタミンが分泌されて外部侵入者と戦う。
  3. その過程でヒスタミンが過剰に分泌されてしまった場合にかゆみを感じる。

栄養とかゆみのバランス

(1)食物繊維の摂取不足

食物繊維が不足すると、腸の機能が衰退しやすくなり、免疫力まで影響しやすくなります。

腸周辺には、免疫細胞が数多くありますが、腸の機能が衰退すると免疫細胞に悪影響が及び体全体の免疫バランスが悪くなります。

免疫力バランスが悪くなると、肌がほこりや花粉等に過剰に反応するようになり、かゆみを感じることがあります。また体内に毒素等の要らないものが溜まりやすくなり肌荒れを起こしかゆみを感じることもあります。