日立マクセルは、11月21日、2基のドライバを搭載したカナル型イヤホン「MXH-DBA700」「MXH-DD600」を12月10日に発売すると発表した。

発表会の冒頭、コンシューマ事業部の乘松幸示事業部長は、「近年、原音に近いハイレゾ音源が手に入るようになった。今回の製品を手始めに、音質にこだわった商品開発を強化する。オーディオ分野で高いブランドイメージを築いていきたい」と抱負を語った。

日立マクセルは、カセットテープ、MD、CD、DATなど、メディアの分野で確固たる地位を築いてきた。2006年にはヘッドホン・スピーカー事業に参入し、iPod用ドッグスピーカーなどを発売。今回、高級オーディオ分野への参入にあたっては、新たにシンボルマークを掲げている。

コンシューマ事業部商品企画部の小林是人担当部長は、「マークは、maxellの“m”、musicの“m”、そしてman(人)の“m”を表す『m』。縦に刻んだ3本のラインが過去・現在・未来の人を示し、左右に突き抜けるラインが音を表す。マクセルが音楽で人をつなぐという意味を込めた」と説明する。イヤフォン・ヘッドフォン事業はグローバルに展開。2013年1月1日には香港にヘッドフォンの事業統括会社を設立する。

「MXH-DBA700」と「MXH-DD600」は、高剛性アルミニウム切削ボディを採用し、共振を抑えたクリアな再生音を実現。からみにくいフラットコードを採用し、銀イオンをほどこしたSS/S/M/Lの4サイズの抗菌イヤーピースが付属する。

上位モデルの「MXH-DBA700」は、バランスド・アーマチュア(BA)型ドライバを前方に、ダイナミックドライバを後方に配置し、繊細な高音域と迫力の中低音域を再生。「MXH-DD600」は、中高域用の6mm径ドライバを前方に、低域用の8mm径ドライバを後方に配置した。それぞれの音域に独立したドライバが、厚みのある中音域と迫力の低音域を再生する。価格はオープンで、実勢価格は「MXH-DBA700」が1万円前後、「MXH-DD600」が8000円前後の見込みだ。