●ハイキー
ハイキーな写真は、優しく温かな雰囲気が特長だ。ハイライト部分が多く、同時に画面全体に光が回って陰影が少ないのが特徴なので、色数の多い被写体や明暗差のある場面には向かない。被写体、構図ともにもシンプルなものの方が雰囲気が出る。


明るい写真を撮るためには、十分な光量が必要になる。屋内では暗い写真になりがちだが、なるべく窓際で撮るようにしたり、スタンドライトを使ったりして光の量を補うようにするといいと黒田さんは言う。

「レフ板(撮影に使用する、光を反射させる板)を持っていなければ、白い紙を使うだけでも、ずいぶんと明るい写真になります。コツは、光が差す方の反対側に白い紙を立てること。ファインダーを覗いて『少し暗いな』と感じたら、白い紙で光を反射させ、光量を補ってあげましょう」

このひと手間をかけるだけで、写真のクオリティはぐっと上がる。とくに室内でモノを撮影する場合は歴然とした差がつくので、ぜひ試してみてほしい。

ハイキーな写真が人気とは言え、トーンが暗く落ちついた印象(ローキー)の写真も目を引きつけるものだ。こちらはハイキーとは対照的に、コントラストを強くしたり、色や階調をはっきりさる
のがポイントだと言う。

キレイなハイキーか、かっこいいローキーか。光量や被写体の特徴に合わせて撮影してみよう。

 

●ローキー
暗めの写真のポイントは、ハイキーとは対照的にコントラストをつけること。色や階調をはっきりさせるとよりいい写真になる。曇りや雨の日の風景写真は、モノクロ写真の方がかっこよくなる。コントラストをつけ過ぎず階調を活かすことが、モノクロのポイントだ。