思い起こせば、昨年の全国ツアー『Oh!金爆ピック ~愛の聖火リレー』でライブ中に流れた映像でも「人気絶頂で調子にのって後輩バンド・ギルドをぞんざいに扱った結果復讐される」シーンや「数年後、ギャンブルや占いに狂ってダンボールハウス暮らしになるゴールデンボンバーのメンバー」が描かれます。

先回りして「今の人気=バブルが弾ける自分たち」を自分でやってしまうのがゴールデンボンバーなのではないでしょうか。

言われる前に先回りする自虐っぷりは、おそらく自ら「ネット中毒」を公言し、自伝本も2ちゃんねるスレッドまとめサイト風にするリーダー・鬼龍院さんのメンタリティにあると思うのです。突っ込まれる前に自分で突っ込んでしまうというスタイルは、失礼な言い方になってしまいますが、すごくネット的というか2ちゃんねる的なものを感じるのです。それゆえに「ヴィジュアル系」という枠を超えてニコニコ動画で圧倒的な支持を得たのではないでしょうか。

 

この『Dance My Generation』ですが、メイクはしていても、「ヴィジュアル系要素」は薄めです。
従来のゴールデンボンバーの楽曲の振り付け(フリ)は基本的に「ヴィジュアル系」でよくあるフリなのですが、先ほど述べたように『Dance My Generation』の振り付けは宇都宮体操……じゃなかった、80年代風です。

ちなみにゴールデンボンバーの『毒グモ女』には「一般的なヴィジュアル系のフリ」が詰め込まれています。