2013年8月の携帯電話ランキング、上位は変わらず、キャリアで分かれた好不調

2013.9.6 21:35配信

今年の携帯電話の夏商戦は、ドコモの「ツートップ」こと、「Xperia A(エース) SO-04E」と「GALAXY S4 SC-04E」が発売された5月がピークだった。家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、今年5月以降、スマートフォンの月間販売台数は、5月、8月、6月、7月の順に多く、集計開始以来初めて、前年同月比2ケタ減となった7月に比べ、8月はやや増加したものの、尻すぼみの夏商戦だった感は否めない。

●今年の夏商戦は5月がピーク au・ソフトバンクは前年超え、ドコモは前年割れ

8月の携帯電話全体の販売台数1位は、ドコモのAndroid搭載スマートフォン「Xperia A SO-04E」。機種別で5月から4か月連続で1位を維持し、ドコモの夏モデルのなかではダントツの売れ行きだ。シェアは6月の16.3%をピークにやや下がっているが、販売台数は7月より8月のほうが多く、5月と同程度だった。

2位には、前月3位だったauの「iPhone 5」16GBモデルが入り、前月の2位だった「GALAXY S4 SC-04E」は4位に後退した。8月1日以降、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用して購入する場合に得られるキャッシュバック金額が合計4万円から3万円に下がった影響だろう。なお、9月2日から、キャッシュバック金額は、他の機種と同じ2万円(ドコモオンラインショップでの購入時)に変更されているが、それでも原則としてキャッシュバックなしだった発売直後より安い。

通常はキャリア・容量ごとに別々にカウントしている「iPhone 5」について、キャリアごとに合算すると、1位はauの「iPhone 5」(14.3%)、2位はソフトバンクモバイルの「iPhone 5」(13.8%)、3位はドコモの「Xperia A SO-04E」(11.0%)、4位は「GALAXY S4 SC-04E」(8.7%)となり、5月以降、この4機種だけで携帯電話全体の4~5割を占める状況が続いている。

主要メーカーのスマートフォンの販売台数を1年前の2012年8月と比較すると、iPhoneのアップル、Xperiaのソニーモバイルコミュニケーションズ、シャープ、京セラ以外は軒並み前年を下回り、明暗が分かれた。スマートフォン全体では、前年同月の90.6%にとどまり、スマートフォン分野から撤退を正式発表したNECカシオモバイルコミュニケーションズ、同様に撤退が取り沙汰されているパナソニック モバイルコミュニケーションズなど、一部のメーカーの大幅減が響いている。

同様に、キャリアごとに集計すると、auとソフトバンクモバイルは前年同月比130%超と前年を大幅に上回ったが、ドコモは58.4%にとどまり、対照的な結果となった。ドコモも、「BCNランキング」の集計対象外のキャリアショップでの販売は好調かもしれない。しかし、異なるキャリアを比較しやすい家電量販店では伸び悩んでおり、今年に入ってからは、5・6月以外、ずっと前年を下回っている状況だ。スマートフォンに限ったキャリア別販売台数シェアも、8月は久しぶりに4割を切った。一方、2番手のauのシェアは35.8%に上昇した。9月1日の「auにかえる割」の条件変更を前に、MNPを利用して駆け込みで購入した人が多かったと推測される。

●次期モデルからドコモもiPhoneを販売!? 勝負は「本命」が登場する秋以降へ

米アップルは、9月10日(日本時間9月11日)に、iPhoneの新モデルを発表するとみられている。新モデルが発売されると、現行の「iPhone 5」は型落ちになり、ランキングは激変するだろうが、参考までに、主要3キャリアのキャリア別月間トップ10を紹介しよう。なお、「iPhone 5」に関しては、容量を合算して集計している。

ドコモは、7月31日発売の「Disney Mobile on docomo F-07E」が4位にランクインした以外、前月とほぼ同じ。auは、2位と3位が入れ替わり、Androidのトップは夏モデルで最後に登場した「AQUOS PHONE SERIE SHL22」に交代した。ソフトバンクモバイルは、新たにカラー液晶を搭載した防犯ブザー付きケータイ「みまもりケータイ」の第三弾「みまもりケータイ3 SoftBank 202Z」が、8月23日発売ながら8位に入った。

主要3キャリアのうち、これまで契約者数No.1のドコモだけがiPhoneを取り扱っていなかった。それでも、過去2年間、iPhoneの新モデルの発売直後を除き、スマートフォンの販売台数はドコモが最も多く、スマートフォンブームのけん引役となっていた。しかし、今年に入って前年割れが続き、伸び悩みが顕著になってきた。価格面での買いやすさ、選びやすさをアピールした「ツートップ戦略」を打ち出しても、5・6月のわずか2か月しか販売台数は前年に比べ、プラスに転じなかった。MNPを利用したユーザーの流出も止まらない。もし、何も手を打たなかったら、もっとマイナス幅は大きかったかもしれない。どちらになるとしても、キャリア・メーカー間のシェア争いは、iPhoneの新モデルや海外で発表済みの注目機種などが続々と登場する秋以降が正念場になる。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。

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