令和の『流れ星へ』はアップテンポに

そして現在公開中の最新作、劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』。

原作の第5部にあたる<シャドウ・ギャラクティカ>編のストーリーが展開され、シャドウ・ギャラクティカに仲間を次々と狙われて絶望的な状況に陥ったセーラームーンが、愛する人たちを守るために戦いに身を投じていきます。

星野光、大気光、夜天光からなるアイドルグループ・スリーライツが変身するセーラースターライツの3人ももちろん登場。

はたして彼らはセーラームーンの敵なのか味方なのか?謎めいたムードを醸しながら、緊迫した物語の鍵を握る存在です。

『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」』より。スリーライツの3人。 ©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会

なんと『Cosmos』《前編》のオープニングテーマソングは『ムーンライト伝説』!実は『美少女戦士セーラームーンCrystal』から新作アニメが制作されてきた中で、これまで『ムーンライト伝説』がテーマソングとして使用されたことはなかったんです。

公開中の《前編》を劇場で観て、“お約束”の満を持しての復活に胸を熱くした人も多いかもしれません。歌唱はエターナルセーラー5戦士が担当しています。

しかも「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』テーマソング・コレクション」収録の音源は、あの鐘の音入り!実はこれまで発表されてきた『ムーンライト伝説』の音源には鐘の音が入ったバージョンのものはなかったので、これは密かなビッグニュースなのです。

そして『Cosmos』《後編》のオープニングテーマソングは『セーラースターソング』。

90年代アニメでは第1期から第4期まで『ムーンライト伝説』がオープニングを飾っていましたが、第5期『美少女戦士セーラームーン セーラースターズ』だけは、最終決戦を彩るように勇壮な『セーラースターソング』が使用されていました。

『Cosmos』ではこの曲を、セーラー火球とセーラースターライツの3人が歌っています。導入のセーラー火球演じる水樹奈々さんのさすがのハイトーンボイスは圧巻!

そしてそんなセーラー火球を守護するように、セーラースターライツの3人が堂々と歌い上げていきます。

火球皇女とスリーライツ。『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」』より。 ©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会

第5期といえば、スリーライツの存在が大きいことは言わずもがな。

人気アイドルグループのスリーライツが歌う『流れ星へ』は、90年代ではスローバラードでしたが『Cosmos』では原作準拠のアップテンポになっています。

劇中ではこの曲をライブで大歓声を浴びながらスリーライツが歌い上げる場面も。切ない歌詞にも注目してください。

そして挿入歌の『Happy Marriage Song』。

『美少女戦士セーラームーン』の原作のラストシーンで描かれるのは、あの2人の結婚式。激しい戦いが終わったあとに訪れた平穏の時間、誰もが待ち望んだ瞬間を祝福するように、うさぎと9人の仲間たち、そして地場衛が優しい歌声で歌っています。

主題歌はDaoko『月の花』。

ダンサブルなビートに乗ったドリーミーな歌声がエンドロールを彩ります。

うさぎと衛。『劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」』より。 ©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」製作委員会

今回は劇場版の音楽を軸に解説しましたが、このように90年代アニメを観ていた人たちにも見逃せない要素が、『Cosmos』には詰まっています。

紹介してきた『Cosmos』の楽曲5曲は、6月30日にリリースされた「劇場版『美少女戦士セーラームーンCosmos』テーマソング・コレクション」にすべて収められているので、ぜひそちらでまとめて聴いて、完結を迎えた『美少女戦士セーラームーン』ワールドに浸ってみてください!

上智大学文学部新聞学科卒。ぴあでの勤務を経て「コミックナタリー」「音楽ナタリー」副編集長を務めたのち、フリーランスとして独立。音楽、マンガ、アニメ、映画などエンタメ領域を中心に、ファッション、子育てなど幅広いジャンルで編集や取材・執筆を行っている。2児の母。

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