リスクを顧みない

例えば同じオフィスの場合、相手の仕事のミスをかばう。「“上司になんて思われるかわからないリスク”を顧みないってことです」とは、Aさん(29歳男性)の弁。

しどろもどろになってる彼女をフォローする。助け船を出す。「『なに助けてるんだ』って言われても、困っている姿を見て見ぬ振りできない。これは恋人はもちろん、好意のある女性に対して。恋愛感情がないとそんなことしないから、愛情表現だと思います」

「もっと食え」

こちらはBさん(30代前半男性)の場合。

「彼女の食べている姿を見るのが大好き。うまそうに食べていると幸せを感じる。『どんどん食え、もっと食え』って食べさせちゃう。『俺の分も食っていいよ』って思う。でも愛がなきゃ『食ってばかりだな、痩せればいいのに』『なんだこの女、食うことしか頭にないのかよ』とか思うでしょ」

親が子に「もっと食べなさい」というのに似ていますね。あれも愛ですから。

たいていの男性は、オーバーな表現をしません。する人はかなり慣れています。

また、ものすごいベタな表現は、手に入れる前ともうすぐ手に入れられそうなとき、ぎりぎりのときに発するものなのでしょう。

基本的に、男性は女性が何を考えているかよく分かりません。どうやったら喜ぶかも分からないのです。でも、直接「なにを考えてるの」と女性のように聞くことはしないでしょう。

でも、的外れな愛情表現をして「えっ」と思われたり、引かれるのもイヤ。それならなんにもしないほうが安心。愛情表現の分かりにくい男は、たいていこういった考えです。

そこで、彼の分かりにくい愛情表現に気づいてほめてあげることが大切です。「もっとやろう」と思うからです。そして「もっと愛情表現をしても大丈夫だ」と納得します。オーバーアクションだけが愛情表現ではなく、少し気の利いたことも愛情表現なのです。

そして、あまり派手な表現を相手に強いてはよくありません。彼が疲れてしまうし、疲れる女と思われてしまいます。静かな愛情表現を分かってあげられるようになりたいですね。

たえなかすず:歌人。短歌を詠むことが好き。ブラブラとOL時代を送ったあと結婚し、二人の娘の母になった恋愛コラムニスト。他恋愛サイトでも連載中。昭和マニアなのでいつも昔に思いをはせています。恋愛の話と面白いネタに食いつきます。趣味は映画観賞とマラソン。