似た者同士が仲良くなる

銀座のホステスは、自分の営業力でお客様にファンになってもらわないといけません。ホステスとお客様、お互いに人間ですから、相性があります。仕事なので、好き嫌いなんて言いません。ですが、最終的に、例えば、個性の強い女性には個性の強いお客様が、気遣いのできる女性には腰の低いお客様がついています。

キンキラの宝石で埋め尽くされた腕時計をして、バブリーだけど「ガハハハ」と笑う、ちょっと品のない(失礼)雰囲気のお客様。彼の担当は、やはり派手目なバブルのにおいが残った人。お客様を見れば、女の子の素性がわかるのです。

そんなお客様との関係を見ていると、素敵なお客様に大切にされたいなら、自分も素敵な女性になることが必要だとわかります。お客様はホステスにとって鏡。もちろん、何も考えていない女性には、お客様に大切にされることもありません。

これは、普通の男女の付き合いでも同じ。魅力的な相手と付き合いたいなら、自分も魅力的になること。 相手のことを何も考えていない人には、誰も寄ってこない。磨いたり、合わせたり、主張することで、人(お客様)を引き寄せるのです。

 

 女性のワガママは男性を奮い立たせるスパイス!?

草食男子にワガママが効くかは定かではありません。でも、仕事に積極的な肉食系の男性には、魅力的な女性たちが発するわがままは、仕事も人生もピリッと引き締める、スパイスになるようです。男性は、女性たちのワガママを叶えるために、もっと仕事を頑張ろうと思うそうです。

以前「何故君は、もっとワガママを言って甘えないんだっ」と怒られた経験があります。その男性はさらに「甘えられないのは、銀座ホステスとしては致命的」とも。彼は「ワガママを言わないのは、女のワガママを叶えてやれない低いレベルの男だと思われている」と銀座にくる男性は感じるのだと教えてくれました。

甘えていい時は、しっかり甘えること。遠慮すると、男性の自尊心を傷つけることがあるのです。男性を魅了する女性は、そのさじ加減が絶妙です。ただし、女性もワガママだけでなく、気遣い、癒しでお客様にお返ししています。ワガママとお返し、そのバランスも大切です。

大学院卒業後、銀座のクラブホステスになるという異色の経歴の持ち主。「銀ホスライター」として、老舗クラブで磨いたコミュニケーション術&営業テクニックを、悩めるビジネスパーソンに向けて紹介。恋愛・結婚・出産など、女性にとって身近な問題を研究し「今よりちょっとだけ人生を豊かにする方法」を提案しています。