・いとこ煮(兵庫県)
「いとこ煮」という名前の御料理はいくつかあるようですが兵庫県の給食で出た「いとこ煮」は、おでんを甘辛く炊いた「うま煮」にあずきが入っている食べものなのだそうです。
新潟、石川、富山の北陸に伝わるもの、山口県萩市に伝わるものが有名だそうですが、全国的各地でそれぞれの「いとこ煮」が作られているようです。
その語源は、かたい食事から順番に煮ていくことから「追い追い煮る」→「甥甥煮る」の洒落からついた名前だというのが定説だとのこと。いとこ煮を調べてみると、かぼちゃ+小豆の煮物の組み合わせも多いようです。
・みそピー(栃木県、茨城県、群馬県、千葉県)
「みそピー」は、元々は落花生の産地である千葉・茨城地方で食べられていた家庭料理でした。一般に流通する製品としては約50年前から東京で作られているのだそうです。
みそピーとは、炒ったピーナッツを江戸時代から東京に伝わる幻の味噌「江戸甘味噌」で作る、特製「練り甘味噌」と混ぜ合わせたもので、おかずでもあり、お菓子でもあり、お酒のつまみにもよいのだそうです。
給食では、小袋に入った形で提供されており、そのまま食べたり、パンに塗ったりして食べるようです。
株式会社 日出味噌醸造元の難波さんにお話を伺ったところ、
「現在でもみそピーが給食に出ているのが、栃木県、茨城県、群馬県。みそピーのヘビーユーザー地区は北関東ですが、給食以外でも北海道から九州まで関西以外の地域では昔から流通しているんですよ」
とのこと。また、小学生の間では凍らせて食べるなんて食べ方もあるのだそう。
子どもから大人まで愛されているお味なんですね!
・やせうま(大分県)
大分県の給食に出る「やせうま」とは一体…。
「やせうま」とは大分の郷土料理で、小麦粉で作った平たい麺を茹でたものに、きな粉と砂糖をまぶしたもの。おやつのような感覚でそのまま、または冷やして食べるものなのだそうです。
七夕の時などにやせうまをお供え物にする地域もあるとのことです。麺といってもどちらかというとモチモチしているような感じですので、お団子などの和菓子のイメージが近いかもしれません。