締めは刑務官バンド「デビルス」による野外ライブ!

文化祭の締めは、メンバー全員が刑務所関係者(内3名は現役職員)というエレキバンド「デビルス」による野外ライブ。

これがいわゆる「おやじバンド」なのですが、インストゥルメンタルで往年の名曲を演奏する姿が超シブいのです。

 

1974年の結成以来、毎年この文化祭でライブを行っているというだけあって、会場には往年のファンが押しかけていました。

ベンチャーズの「ダイアモンド・ヘッド」や、奥村チヨの「恋の奴隷」など、だれもが一度は耳にしたことのある名曲を次々に演奏していきます。

 

最後は会場の皆さんと一緒に三本締めで終了(笑)。とてもアットホームで温かいライブでした。

しかし、どうしても気になるのは「デビルス」というバンド名の由来。刑務所職員のバンドとしては、さすがに攻めすぎなのでは……? 気になったので、ライブ終了後にリーダーの佐藤さんをつかまえて質問してみました。

「バンド名は、結成当時に使っていたドラムのロゴが“デビルス”だったからそこから取ったんです。よく考えれば刑務官のバンドとしては変ですよね。ここまで来たらもう変えられませんけど(笑)」

……いや、よく考えなくても変です(笑)。
そんなひょうきんなリーダーが率いる「デビルス」は、全国各地の刑務所で慰問ライブも行っています。この文化祭に訪れるファンの中には、彼らの演奏に心を洗われた元受刑者の方も少なくないのだとか。

ユニークなイベントやお得な物販品があふれる府中刑務所文化祭は、元受刑者達の心のよりどころとしても重要な役割を果たしているようです。
次回の開催は2015年11月3日(文化の日)。ご興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

株式会社エディトル所属。IT系雑誌やムックの編集業のほか、コミック、文芸、お笑い、ライフハックなど多分野の記事を執筆。絵が描けないくせにイラストのディレクションに手を出し始めた今日この頃、この仕事はなんでもありなんじゃないかと思い始めている。