6: お守りや可愛いグッズを買う目的だけで訪れる

西出「まず、なぜ初詣に行くのかという、本来の目的を振り返ってみてください。

初詣は、神様に日頃の感謝に伝えるために行きます。

確かに可愛いものが売られていることもありますが、それは『買う』とはいわず、『納める』というものです。普段のように、お店に買い物に行くようなこととは違うということも意識しましょう」

正しいやり方

西出「初詣は神様に感謝を伝えに行く機会。それを踏まえた上で、お守りなどを求めましょう。

ここで、初詣は『今年一年、良いことがありますように、とお願いのために行くのではないの?』と思う方もいるかもしれませんね。私は、まず感謝しないと自分の願いは叶えてくれないと思っています。

それは人間関係でも同じこと。普段、挨拶もしないような人に、『本貸して』と言われても、貸したくありませんよね。

それと同じで、普段まったく神社に行ったり神様のことを考えたりしていないのに、新年だけ、もしくは困っているときだけ願いごとをするというのは虫が良すぎるように思いませんか?

ものごとには順序があります。まずは感謝。ただ、今年もみなさんが健やかでいられますように、幸せでいられますように、とお願いすることはいいことだと思っています」

7: 大声で盛り上がる

西出「新年に友人と集まるなどするとテンションが上がってしまい、声が大きくなりがちです。

しかし、神社にかかわらず大声で内輪で盛り上がるのは、周りの方々にご迷惑をかけてしまいます。

神社だけでなく他のところでも周囲を十分に意識しましょう」

正しいやり方

西出「特に神社は神聖なる、清い場所。初詣は、神様に感謝するために行っているということを思い出して行動しましょう。

初詣は厳かな気分で訪れる人も多いものです。周囲の人への気遣いも忘れないようにしましょう」

8: 露出の多い服装で行く

西出「服装については、『日中は肌を見せない』のがマナーです。

日中のパーティーであれば、長袖ロングのスカートが正式な服装です。神社は神聖な清浄なる場所ですので、露出の多い服装はふさわしくありません」

正しいやり方

西出「できれば正装で行くこと。それが敬意を払うことになります。着物はその点、いいですね。袖も丈も長いですし。日本はもともとそういう文化があります。

とはいっても、新年ですし、オシャレはしたいですよね。もしどうしてもミニスカートを履くのなら、せめてタイツを履いたり、ストールを持参して座ったときにかけたりなどすると、女性らしいという印象を与えます」

9: 他人が写っている写真をSNSにアップする

西出「神社での撮影をするのであれば、初詣は特に混雑して周りに人が多くなります。

そんなときに、自分たち以外の人が映っているものをSNSにアップしないように注意してください」

正しいやり方

西出「自分たちだけの写真をアップするようにしましょう。

他の知らない方が写っている場合は、その写真はアップしないか、分からないようにしっかりと加工するなどして、個人情報の管理をしっかりと、責任を持って行いましょう」

初詣を毎年楽しみにしているという人は、ぜひこれらの行動をやってしまっていないかチェックして、正しいマナーの行動を実践してみてください。

きっと、もっと良い初詣の一日になるはずです!

一年の始まり、マナーを守って気持ちよく迎えましょう。

【取材協力】西出 ひろ子さんプロフィール

マナーコンサルタント・美道家
「マナーは互いをハッピーにするもの」と提唱しているマナー界のカリスマ。ヒロコマナーグループ 代表として、企業や学校などで人財育成教育を行う研修やコンサルティングを国内外で展開中。

2019年 NHK大河ドラマ「いだてん 東京オリムピック噺」をはじめ、NHK大河ドラマ「龍馬伝」「花燃ゆ」、NHKスペシャルドラマ「浮世の画家」「白洲次郎」、日本テレビ「プリンス オブ レジェンド」、映画「るろうに剣心 伝説の最期編」「プリンス オブ レジェンド」などドラマや映画で、多くの有名俳優や女優にマナー指導もおこなっている。

著書・監修は、高橋真麻さんが帯で推薦している「運命を味方につけるプリンセスマナー」(河出書房新社)など、国内外で85冊以上。
 

ライター。美容、健康、グルメなど、今ドキ女性が気になる情報をお届けしています。素朴な疑問を調査したり、専門家に聞いたりして、分かりやすく読者に伝えるのがモットー。