ムーディーな雰囲気作りも必要

――奥さまとのセックスライフにおいて、アダム先生ご自身はどんなことを心がけていらっしゃいますか?

音楽を大事にしていますね。たとえば、私がプロデュースしたCDなどをはじめ、夜は暗くしたベッドルームでジャズ音楽を流しているのです。廊下を伝わってリビングにまで曲が聴こえてくるので、しっとりとした波動の空間になっています。

これがお笑い番組やバラエティ番組だったら、ムーディーな雰囲気にはならないですよね(笑)。音楽は波動のエネルギーであり、感情はエネルギーの影響を受けますから、皆さんにも夜に気持ちを切り替えて、良いムードを作るために、音楽には気を遣ってほしいなと思います。

――よく「パートナーの前でだらしない格好をしてはダメ」なんて話も聞きますが、アダム先生ご夫妻は身だしなみにも気を遣っていらっしゃるのでしょうか?

まったくそんなことはないです。二人の間に「愛し合おう」という共通意識があるので、どんな格好であっても気にならないのです。

「パートナーの前では完璧な見た目でいないといけない」と考える人は、相手の見た目に価値観を置いているわけですよね。つまり、パートナーが綺麗/カッコいい状態でないと、セックスする気にならない、ということ。私たち夫婦はその領域を超えているのだと思います。

「愛し合う」ことを大切に

――ありがとうございました。最後に、既婚女性へのメッセージをお願いします。

自分自身を愛せていない女性は意外と多くいます。これはイコール、自分の心や自分そのものを大切にできていないということ。たとえば、自分にとって不快なセックスをするのも、自分を大事にしていない行為だといえます。

本来はパートナーと協力して改善していくべきなのに、相手に委ねてしまっているわけです。自分は自分。相手のモノではありません。自分を愛し、相手と愛し合うことを大切にして、愛するという行為をおざなりにせず、日々を過ごしていただきたいと思います。

【アダム徳永先生プロフィール】
名古屋芸術大学を卒業後、画家を目指し渡米。イラストレーターとし活躍。33歳のとき、自らの人生を大きく変革させる霊的体験を通し、それ以降人類の幸福の探求を始める。幸せの根源が男女の愛にあることに気づき、その重要な要素であるセックスの研究を行う。その後、人類の究極的な幸福につながる性の理念とメソッドを確立し「スローセックス」と命名。以後、男女・夫婦の円滑なコミュニケーションをサポートすべく啓蒙に従事。日本国内の男女に多大な影響を与えている。日本性機能学会会員。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。